第19回サマーチャンピオン。
前に行く構えをみせたのは3頭。枠なりにスマートレイチェルの逃げとなり,2番手にナンチンノン,3番手にシャインヴィットゥという並びに。4番手はヒザクリゲとグランドボヌールで併走。3馬身差でハクユウスターダムとオウノミチ。3馬身差でマサヤ,ロードリベラル,ナラ,コスモマイギフトの順で続きました。最初の600mは36秒4のミドルペース。
向正面に入っても前の5頭と6番手との差は詰まらず5頭の争い。外から先に動いていったのがグランドボヌールで,3コーナーではスマートレイチェル,グランドボヌールに合わせて動いたシャインヴィットゥ,グランドボヌールの3頭で雁行。コーナーではスマートレイチェルの前にシャインヴィットゥが出ましたが,さらに外からグランドボヌールが前に出て,先頭で直線に入りました。ヒザクリゲはコーナーでは内を回り,直線は外に。ここからグランドボヌールとの差を詰めていき,優勝争いは2頭。詰め寄られたもののぎりぎりで残したグランドボヌールが優勝。ヒザクリゲがハナ差で2着。捲られる形になったシャインヴィットゥが4馬身差で3着。
優勝したグランドボヌールは重賞初勝利。ダートは未勝利の頃に2戦しただけですから,実質的には初挑戦のようなもの。前走の芝の重賞では差のない入着でしたので,ダートをこなせれば,近走のダートのオープンでは好走がない馬と,準オープンを勝ち上がった馬が相手のこのメンバーでは,勝つチャンスもありそうだと思えました。血統的にはダートの方が得意そうで,ダート自体は問題にはならなかったようです。ただこのレースはメンバーのレベルに疑問符がつきますので,もう少し強い相手に対してどのくらい戦えるのかは何ともいえないところがあります。母の父はフジキセキ。5つ上の半兄に2011年に兵庫ジュニアグランプリを勝ったゴーイングパワー。Bonheurはフランス語で幸福。
騎乗した和田竜二騎手と管理している鈴木孝志調教師はサマーチャンピオン初勝利。
スピノザの哲学において原因causaは,一律に起成原因causa efficiensを意味します。つまりある事物が発生する原因のことをその事物の原因というのであって,それ以外の原因に関してはスピノザは原因とはいいません。このことは『知性改善論Tractatus de Intellectus Emendatione』の段階においても遵守されていると僕は考えます。なぜなら,創造されない事物の定義Definitioの条件の説明の前に,創造される事物の定義の要件が先に説明されているのですが,その中には定義される事物の最近原因causa proximaが示されていなければならないというものが含まれています。そしてスピノザはこの条件を,円の定義によって説明し,一端が固定し一端が運動する直線によって形成される図形という定義が円の定義でなければならないとしています。ここで説明されている円の原因は円の起成原因にほかなりません。ですからこの時点でスピノザは,原因は一律に起成原因を意味するということを遵守していると僕は考えるのです。
すると,創造されない事物の定義に原因が含まれていてはならないとスピノザがいうとき,それは創造されない事物の定義に起成原因が含まれていてはならないという意味でなければならないことになります。確かにスピノザの哲学における自己原因と原因の関係は,自己原因が原因の一種であるのではなく,原因が自己原因の一種であると解するべきなのですが,だからといって創造されない事物は自己原因として定義されなければならないとスピノザが『知性改善論』においていっているのだと解するなら,スピノザは自己原因については起成原因であるとは認めていないと解さなければならなくなります。これはスピノザの哲学の全体の中では不条理な解釈であるというべきでしょう。第一部定義一でいわれている自己原因は明らかに起成原因といえるからです。本性essentiaが存在existentiamを含むというのは,そのものの本性からそのものの存在が生じるという意味だからです。
このような事態が発生している理由を考えておかなければなりません。それはもちろん,『知性改善論』が早い段階で書かれているということが影響しています。ですから『エチカ』と齟齬を来す部分があったとしても,それ自体は不思議ではないといえるでしょう。
前に行く構えをみせたのは3頭。枠なりにスマートレイチェルの逃げとなり,2番手にナンチンノン,3番手にシャインヴィットゥという並びに。4番手はヒザクリゲとグランドボヌールで併走。3馬身差でハクユウスターダムとオウノミチ。3馬身差でマサヤ,ロードリベラル,ナラ,コスモマイギフトの順で続きました。最初の600mは36秒4のミドルペース。
向正面に入っても前の5頭と6番手との差は詰まらず5頭の争い。外から先に動いていったのがグランドボヌールで,3コーナーではスマートレイチェル,グランドボヌールに合わせて動いたシャインヴィットゥ,グランドボヌールの3頭で雁行。コーナーではスマートレイチェルの前にシャインヴィットゥが出ましたが,さらに外からグランドボヌールが前に出て,先頭で直線に入りました。ヒザクリゲはコーナーでは内を回り,直線は外に。ここからグランドボヌールとの差を詰めていき,優勝争いは2頭。詰め寄られたもののぎりぎりで残したグランドボヌールが優勝。ヒザクリゲがハナ差で2着。捲られる形になったシャインヴィットゥが4馬身差で3着。
優勝したグランドボヌールは重賞初勝利。ダートは未勝利の頃に2戦しただけですから,実質的には初挑戦のようなもの。前走の芝の重賞では差のない入着でしたので,ダートをこなせれば,近走のダートのオープンでは好走がない馬と,準オープンを勝ち上がった馬が相手のこのメンバーでは,勝つチャンスもありそうだと思えました。血統的にはダートの方が得意そうで,ダート自体は問題にはならなかったようです。ただこのレースはメンバーのレベルに疑問符がつきますので,もう少し強い相手に対してどのくらい戦えるのかは何ともいえないところがあります。母の父はフジキセキ。5つ上の半兄に2011年に兵庫ジュニアグランプリを勝ったゴーイングパワー。Bonheurはフランス語で幸福。
騎乗した和田竜二騎手と管理している鈴木孝志調教師はサマーチャンピオン初勝利。
スピノザの哲学において原因causaは,一律に起成原因causa efficiensを意味します。つまりある事物が発生する原因のことをその事物の原因というのであって,それ以外の原因に関してはスピノザは原因とはいいません。このことは『知性改善論Tractatus de Intellectus Emendatione』の段階においても遵守されていると僕は考えます。なぜなら,創造されない事物の定義Definitioの条件の説明の前に,創造される事物の定義の要件が先に説明されているのですが,その中には定義される事物の最近原因causa proximaが示されていなければならないというものが含まれています。そしてスピノザはこの条件を,円の定義によって説明し,一端が固定し一端が運動する直線によって形成される図形という定義が円の定義でなければならないとしています。ここで説明されている円の原因は円の起成原因にほかなりません。ですからこの時点でスピノザは,原因は一律に起成原因を意味するということを遵守していると僕は考えるのです。
すると,創造されない事物の定義に原因が含まれていてはならないとスピノザがいうとき,それは創造されない事物の定義に起成原因が含まれていてはならないという意味でなければならないことになります。確かにスピノザの哲学における自己原因と原因の関係は,自己原因が原因の一種であるのではなく,原因が自己原因の一種であると解するべきなのですが,だからといって創造されない事物は自己原因として定義されなければならないとスピノザが『知性改善論』においていっているのだと解するなら,スピノザは自己原因については起成原因であるとは認めていないと解さなければならなくなります。これはスピノザの哲学の全体の中では不条理な解釈であるというべきでしょう。第一部定義一でいわれている自己原因は明らかに起成原因といえるからです。本性essentiaが存在existentiamを含むというのは,そのものの本性からそのものの存在が生じるという意味だからです。
このような事態が発生している理由を考えておかなければなりません。それはもちろん,『知性改善論』が早い段階で書かれているということが影響しています。ですから『エチカ』と齟齬を来す部分があったとしても,それ自体は不思議ではないといえるでしょう。