スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

習志野きらっとスプリント&第三種の認識の基礎

2019-07-17 20:40:35 | 地方競馬
 兵庫から2頭,高知から1頭が遠征してきた第9回習志野きらっとスプリント
 一旦は前に出たアピアを内から追い抜いたノブワイルドの逃げとなりました。3番手はロマンコスモで4番手はデイジーカーニバルとクルセイズスピリツ。6番手にコウエイエンブレムとヨンカーとラディヴィナ。9番手がタガノカピートとジョーオリオン。11番手にサトノタイガー,12番手にサクラレグナムとなり,アドマイヤゴッドとキングクリチャンの2頭はやや離されました。最初の400mは22秒3の超ハイペース。
 直線に入ったところで逃げるノブワイルドと並び掛けていったアピアの2頭と3番手の間が開き,優勝争いは2頭。直線の半ばからノブワイルドがアピアを引き離していき,そのまま逃げ切って優勝。大外を伸びたヨンカーが一杯になったアピアに迫りましたが,アピアが2馬身半差で2着を死守。ヨンカーはハナ差で3着。
                              
 優勝したノブワイルドテレ玉杯オーバルスプリント以来の勝利。南関東重賞は初制覇になります。重賞の勝ち馬ですから純粋な競走の力は最上位。課題は距離で,900mに出走した前走のA1戦は3着でした。ただ,前走がよい練習になり,この短距離戦に対応できたという面もあるでしょうし,前走の59キロが今日は57キロになっていたのも有利に作用したのでしょう。アピアは太かったかもしれないので,スプリント能力でも上回ったといっていのかどうかは微妙なところです。父はヴァーミリアン。祖母は1987年に金杯を勝ったトチノニシキ
 騎乗した船橋の左海誠二騎手は東京プリンセス賞以来の南関東重賞制覇。第6回以来3年ぶりの習志野きらっとスプリント2勝目。管理している浦和の小久保智調教師は南関東重賞37勝目。習志野きらっとスプリントは初勝利。

 僕たちは自分の身体corpusの現実的存在および現実的本性actualis essentiaについては,第一種の認識cognitio primi generisでしか認識するcognoscereことができません。いい換えれば十全にあるいは同じことですが真に認識することはできません。一方,この認識は第二部定理一九の様式を通して認識されることなので,僕たちは自分の身体が外部の物体corpusによって刺激される限り,この認識を必ず有することになります。しかるに岩波文庫版の旧版の117ページ,新版の140ページにある第二部自然学②要請三は,人間の身体humanum corpusは外部の物体からきわめて多種多様に刺激されるafficiといっています。したがって僕たちは第二部定理一九の様式を通して必ず自分の身体の現実的存在ならびに現実的本性を認識します。いい換えれば僕たちの精神のうちには,自分の身体の現実的存在および現実的本性の混乱した観念idea inadaequataが必ず存在することになります。
 第五部定理二三あるものaliquidといわれているのは,この観念ideaのことであると解するのが妥当です。すなわち僕たちには十全に認識することが不可能な観念なので,それはあるものという,やや曖昧ないい方がなされているのだと僕は考えます。一方,その観念は僕たちは十全には認識することができないのだけれど,確かに神Deusの中で永遠の相species aeternitatisの下に表現されているということは僕たちにも分かる,十全に認識することができるので,あるものといういい方によってそれを記述することができるのだとも僕は考えるのです。
 この観念が第三種の認識cognitio tertii generisの基礎になるということは,第五部定理二三備考から明らかです。ここでは精神の眼Mentis enimが証明demonstrationesそのものであるといわれているのですが,これは他面からいえば,精神の眼というものが存在すればそれ以上の論証は必要ないという意味であり,論証は公理系においては第二種の認識cognitio secundi generisでなされるのですから,論証を必要としない十全な認識があるなら,それが第三種の認識にほかならないからです。つまりこの備考Scholiumのいい方に合わせていうなら,僕たちは自分の身体が現実的に存在していると第一種の認識によって感じまた経験するのと同じように,僕たちの身体の現実的本性の観念が神の中で永遠の相の下に表現されているということを感じまた経験するのです。
コメント
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