スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

ブリーダーズカップターフ&本当の課題

2012-11-06 18:26:37 | 海外競馬
 日本時間で4日の朝にロサンゼルス郊外のサンタアニタパーク競馬場で行われたブリーダーズカップターフGⅠ芝11/4マイルには,アロヨセコマイルを一叩きされたトレイルブレイザーが出走しました。
 12頭立ての大外。前3頭が飛ばしていく展開となり,スムーズに離れた4番手。わりと早めに内に入れましたので,大外の不利は最小限のものにとどめることができました。さらに外を1頭が上がっていったので,5番手という位置取りに。一般にアメリカのレースがどういう傾向にあるか分かりませんが,日本のレースとの比較でいえばハイペースです。
 向正面の半ば辺りからはっきりと外に出し,3コーナーから外を追い上げ,直線に入るところでは4頭が雁行する先頭争いの大外。ここから2番手に上がって前を追いましたが,むしろ直線半ばでは力尽き,追ってきた2頭に交わされての4着でした。
 勝ちにいくという姿勢を見せて一杯になったのですから,力が足りなかったとみるのが妥当ではないかと思います。日本の芝コースはタイムが早く,ヨーロッパの馬との比較では勝ち時計が早くなるのは一般的には日本馬にとって好都合なのですが,ここは2分22秒83と異常なくらいに早い時計で,そこまでのタイムには対応できなかったという面もあったかもしれません。

 実は本当ならば先に解決しておかなければならない事柄を後回しにして考察を進めたのには,ひとつの理由があります。かいつまんでいえばそれは以下のようなものです。
 第二部定理一二第二部定理九系から直接的に帰結します。いい換えれば,第二部定理一二の新しい意味というのは,第二部定理九系の消極的意味から帰結するのです。したがって,第二部定理九系の記述から第二部定理九系の消極的意味を読解することが可能であるのかという問いは,第二部定理一二の記述内容から第二部定理一二の新しい意味を読解することが可能であるのかと問うていることと同じなのです。というか,僕にとっては同じことなのです。なぜなら,今回のテーマの設定の理由からも明らかにように,僕が『エチカ』の中で抱えている問題は,第二部定理一二なのであって,第二部定理九系ではないからです。なので,もしも第二部定理一二の記述から第二部定理一二の新しい意味を読解することが可能であるとなれば,それは直ちに第二部定理九系の記述から第二部定理九系の消極的意味を読解することが可能であるという結論になるのです。
 そしてこのことは,僕自身の問題意識のゆえに僕だけに妥当であるというだけでなく,たぶん『エチカ』の全体の連関の中でも妥当するのです。なぜなら『エチカ』全体における第二部定理九系の役割というのは,明らかに第二部定理一二の準備なのであって,『エチカ』のほかの箇所との関係の中でより大きな重要性を担っているのが第二部定理九系であるのか第二部定理一二であるのかというならば,間違いなくそれは第二部定理一二の方だからです。それはこれ以降の定理の証明において,スピノザが第二部定理九系に訴えるケースと第二部定理一二に訴えるケースとどちらが多いのかを調べてみれば一目瞭然であると思います。
 こうしたことから僕が考えるべき課題は,第二部定理一二の記述の中に,第二部定理一二の新しい意味を読み込む余地があるのかどうかということなのであって,それ以外ではあり得ません。このために先に第二部定理九系の消極的意味から第二部定理一二の新しい意味を導出することを先行させたのです。
コメント
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