スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

農林水産大臣賞典JBCクラシック&重なる部分

2012-11-05 20:34:03 | 地方競馬
 6年ぶり2度目の川崎競馬場での開催となったJBC。メーンは午後8時発走の第12回JBCクラシック。今年は2100m。
                         
 マグニフィカの逃げは考えられた展開のひとつ。トランセンドが外に続き,最初はテスタマッタが3番手でしたが,入れ替わってワンダーアキュートが3番手,テスタマッタが4番手に。かなり速いペースだったと思います。
 向正面でソリタリーキングとタマモスクワートが上がっていき,さらに後ろにいたシビルウォーもこれを追い掛けていき,早くもレースが動きました。マグニフィカは一杯で,トランセンドが先頭に立ち,その外にソリタリーキング,さらに外にシビルウォーという隊列となって直線。この3頭の追い比べからはシビルウォーが抜け出しましたが,一旦は控えて大外に出されたワンダーアキュートが弾けるように伸びると楽々と交わし,5馬身の差をつける快勝。シビルウォーが2着で粘ったトランセンドが3馬身差で3着。
 優勝したワンダーアキュートは昨年5月の東海ステークス以来の勝利で重賞は4勝目。大レースは初制覇。この春はやや本調子を欠いていた面もあって,不本意な成績ではなかったかと思うのですが,元来は大レースでも好走を続けていた馬ですので,この勝利もおかしなものではありません。後ろを離しての快勝はおそらく体調が元に戻ったということの証に思え,以前のように大きく崩れることなしに走っていくことになるものと思います。半兄に2008年のアンタレスステークスと名古屋グランプリ,2009年の平安ステークスと東海ステークス,2010年にも名古屋グランプリを勝っているワンダースピード。Acuteは英語で鋭い。
 騎乗した和田竜二騎手は2001年の春の天皇賞をテイエムオペラオーで勝って以来の大レース制覇。JBCは初制覇。管理している佐藤正雄調教師はこれが大レース初制覇。

 この第二部定理一二の新しい意味が,今回の考察の中で紹介した上野修によるこの定理の解釈と重なる部分があるということは,お気付きの方も多いだろうと思います。
                         
 僕は今の時点では,重なる部分があるとだけいい,完全に重なっているとはいいません。これについてはまた後で考察することになります。ただ,現時点ではなぜ完全に重なるといいきらないのかといえば,僕には少なくとも第二部定理一二のスピノザによる記述の中に,ある人間の精神が自分の身体の中に起こることの観念に対して,十全な原因となる場合に関して,これを完全に排除するような要素が含まれているとは考えられないからです。あるいは同じことですが,ある人間の身体が十全な原因となって,その人間の身体の中に何事かが生じるという可能性を,完全には否定できないと考えるからです。
 上野の論述は,以上の点に関しては触れていませんから,上野自身がそうした可能性を完全に排除しているのかどうかまでは分かりません。ただ,上野がこの定理の認識を,単にある人間の精神という観点からみるならば,そこには混乱した認識も含まれていると考えていることは疑い得ず,その意味において僕は重なる部分は少なくともあるといっておきます。
 考察の中でも示したように,上野はそこではそう考える論拠というのを示していません。なので僕はおそらく上野が重視するであろう『エチカ』の内部における定理の配置という要素から考察し,そこにも一理あると結論付けていました。それが今や単に配置の意図という観点にとどまらず,ある論理性という観点からも,上野の結論には理があるということが明らかとなったわけです。
 ところで,第二部定理九系の消極的意味というのを,第二部定理九系の記述そのものの中から解釈することが可能であるかどうかという問題について,僕は何の結論も出さないまま第二部定理一二の新しい意味を抽出するところまで進めました。実際にはその妥当性が確保されていないならば,第二部定理一二の新しい意味というのも成立しないのです。ですからこれについては,それが可能であるという根拠を出しておかなければなりません。
コメント
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