スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

スポニチ盃アフター5スター賞&第二部定理一二

2012-08-29 20:44:43 | 地方競馬
 JBCスプリントの指定競走になっている第19回アフター5スター賞
 好発はジーエスライカー。外からトップグラスが競りかけていく構えもみせましたが,結局は控えて2番手。ダイワシークレット,セントラルコーストまでの4頭はあまり差がなく続きました。前半の600mは34秒7でハイペース。
 道中のラップがさほどは落ちなかったので,後方から上がっていかれる馬もあまりなく,中団前寄りにいたヤサカファインの動きが目立った程度。ジーエスライカーが先頭で直線に入ると少し差が広がりました。そこから2番手のトップグラスと3番手に上がったセントラルコーストが併せ馬のような形で伸びてくるとまた前に接近。しかし差すところまではいかず,4分の3馬身差で逃げ切ったジーエスライカーの優勝。外のセントラルコーストが2着で内のトップグラスが3着。
 優勝したジーエスライカーは昨年11月まで南関東で走り,その後は中央へ。1戦だけで名古屋に転出し,前走からまた南関東に戻っていました。南関東重賞は昨年1月の船橋記念以来の3勝目。フジノウェーブには分が悪かったのですが,ここは斤量もローテーションも優位な立場にあり,それ以外の馬に対してはスピード上位と考えられましたので,ある意味では順当な勝利。この馬は短距離路線の重賞でも活躍することが可能な馬だと思います。父はサウスヴィグラス。はとこに2001年の平安ステークスと名古屋大賞典,2002年のマーチステークスで重賞3勝のマンボツイスト,2009年の新潟ジャンプステークスを勝ったエリモマキシム
 騎乗した大井の坂井英光騎手は3月の東京スプリング盃以来の南関東重賞制覇でアフター5スター賞は初勝利。管理している大井の栗田裕光調教師もアフター5スター賞初勝利。

 今日からはまた『エチカ』について考えていきます。テーマは第二部定理一二です。
                         
 「人間精神を構成する観念の対象の中に起こるすべてのことは,人間精神によって知覚されなければならぬ。あるいはその物について精神の中に必然的に観念があるであろう。言いかえれば,もし人間精神を構成する観念の対象が身体であるならその身体の中には精神によって知覚されないような〈あるいはそれについてある観念が精神の中にないような〉いかなることも起こりえないであろう」。
 これは何度かいっていることですが,〈〉の中は,オランダ語訳の遺稿集De Nagelate Schriftenから補われたものであることを示しています。
 まず最初に,この定理Propositioの意味について若干の事柄を補っておきます。まず最初の一文ですが,これは人間の精神mens humanaを構成する観念の対象ideatumの中に起こることは,その人間の精神によって知覚されなければならないという意味です。つまり第二部公理三によって,思惟の様態cogitandi modiのうち第一のものは観念ideaですから,思惟の様態である人間の精神というのはある観念によって構成されていなければならないのですが,その観念の対象の中に起こることというのは,そのすべてがその精神,つまり自分の精神によって知覚されなければならないということです。
 僕はこのとき,この知覚というのを,概念と知覚とを厳密に分けた場合の知覚percipioではないというように理解していますが,そのことの根拠は後の考察の中で明らかにします。ここではとにかく,それを知覚するのが自分の精神であるということが意味としては重要です。
 次に,この定理の後半部分というのは,それが成立しなければ前半部分が否定されてしまいます。そして意味としては最初の一文と同様,すなわち自分の身体corpusの中に起こるすべてのことは,自分の精神によって知覚されるということですから,意味として現時点で最低限に踏まえておかなければならないことはそれ以上はありません。
 なお,この部分はこの部分で,実は仮定の話をしているという点で重要なのですが,このことに関しても後の考察において明らかにしていくことにします。
コメント
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