スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

競輪グランプリ&宝くじの的中

2008-12-30 19:54:30 | 競輪
 競輪選手にとって最大の目標となる競輪グランプリ。今年は平塚が舞台でした。
 前受けは平原選手。3番手に永井選手,5番手に井上選手,7番手に山崎選手で最後尾が佐藤選手という周回。山崎選手から上昇しましたが,永井選手を封じるために前までは上がらず。先に佐藤選手が単騎で上昇し,平原選手を抑えました。
 永井選手は残り2周のバックで6番手まで引き,打鐘を迎えて一気にダッシュ。ホームでは小嶋選手は離れ気味となり,第二先行のような形。井上選手がその後ろ。追い上げた小嶋選手が追いついた勢いでそのまま捲っていきましたが,マークという形となった井上選手が交わして優勝。最内を突いた平原選手が2着に食い込み,小嶋選手は3着。
 優勝した長崎の井上昌己選手は1月の競輪祭で優勝して最初にグランプリへの出場権を獲得。その後,別府記念で優勝していました。ここは展開面でかなり有利になったのですが,永井選手の先行になるだろうという読みのもとに小嶋選手の後ろに位置したということで,作戦勝ちだったといえそうです。
 
 かつて宝くじを買ったことがあるかないかには限らず,ある人間が宝くじを買ったとしましょう。ただしこのとき,かつて宝くじを買ったことがある人であるなら,その人は宝くじに当たったことはないということを条件に含めます。要するにここでいっているのは,宝くじに当たったことがない人間が,宝くじを購入したということです。
 僕が考えたスピノザによる人間の精神の事物の表象の説明の具体的不備は,このような場合には,この人間が宝くじに当たるということを想像できないということでした。しかしここまでの考察からすれば,この人間は,自分が購入した宝くじについて,それが的中するということを容易に想像できるということになるでしょう。
 なぜならば,少なくともこの条件があてはまる場合には,第二部定理一七系により,この人間は自分が宝くじを購入したことについては問題なく想起することができます。しかし,宝くじを購入したならば,それは当たるか外れるかのどちらかであることは自明ですので,この宝くじが的中することも外れることも,この想起の表象像に連結しているでしょう。つまり宝くじが当たるか外れるかということは,同時に想像することはできませんが,表象の動揺ないしは表象の疑惑には属さず,どちらかであるということは確実なこととして想起の表象像に含まれていると考えられ,第二部定理一八により,的中する想像,外れる想像は,各々がその想起と一体になっているといえるからです。かくしてこの人間は,自分が宝くじを購入したことを想起するたびに,その宝くじが的中することないしは外れることを想像するでしょう。そしてこの想像は,実際の結果が判明するまでは続くということになるのです。この想像が,表象の動揺とは異なっているということには気をつけてください。
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