スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

中山大障害&想像の連結

2008-12-27 21:08:07 | 中央競馬
 昨年の上位馬が揃って出走してきた今年の中山大障害。新勢力の台頭はあるのかというのがひとつの見所でした。
 マルカラスカルの先導は予想されたところ。後続を離していくのも予定通りではあったでしょう。ただ,大竹柵を飛越した後,逆回りの1コーナーをスムーズに,回りきれず大きく外に逸走。ここで後ろに追いつかれ,再び先頭に立っていったのですが,さすがにこのロスは大きかったのではないかと思います。
 それでもマルカラスカルは直線まで先頭。これをメルシーエイタイムが捕えると抜け出し,完全に勝ったかと思ったのですが,外を追ってきたキングジョイが直線でこれを捕えて逆転の優勝。マルカラスカルはさすがに疲れ,3着にはテイエムトッパズレが入っています。
 優勝したキングジョイは前走の京都ハイジャンプからの連勝。障害重賞は3勝目で,初の大レース。直線での大逆転ということで,これだけ長距離の障害レースではとても珍しいケースではないでしょうか。
 鞍上の高田潤騎手は名手ですが意外にもこれが初の大レース優勝。管理するのは増本豊調教師で,春の中山グランドジャンプに続き,今年の障害大レースを連勝となりました。

 明日は有馬記念です。ダイワスカーレット◎とマツリダゴッホ○が強力そう。スクリーンヒーロー▲,メイショウサムソン△。穴でコスモバルク△。

 平塚ではヤンググランプリ。並びは菅田ー新田ー飯野ー鈴木の北日本,柴崎ー浅井の三重,北津留ー坂本ー松岡の九州。北津留選手と思います。

 ある人間がAという出来事を体験して,後にこのAを想起するとします。このとき,Aという出来事が偶然であったとこの人間が観想する限り,この人間はAという出来事ではなくて,Bという出来事が生じたと表象する余地があります。ところでBというのはこの仮定それ自体で明らかなように,この人間にとって未体験の出来事です。したがってこの表象は僕がここで規定している想像に合致するので,これはこの人間によるBの想像ということになります。このとき,実はこの想像は,未来ではなく過去に関係しています。端的に,自分があのときこうしておけばよかったというような後悔を伴う想像は,どう考えても未来ではなく過去と関係しているでしょう。よって,想起と想像の相違を,過去と未来に関係付けて規定することができないもうひとつの理由が,ここにあるということになります。いい換えれば,未来に関係するような表象は,非確実性の観点からしてすべて想像であるといえますが,これ以外に,過去に関係するような想像というのもあるということになるのです。
 さらにこのことから,もうひとつ別の事柄が明らかになっています。それは,僕たちがある事柄を初体験する場合にも,僕たちはそれを自分の精神のうちで,秩序付ける,つまりほかの観念と連結させる場合もあるということです。前述のような想像はこの代表といえるでしょう。したがってまず,僕たちがある未経験の事柄を表象するこの表象は,想起ではあり得ないので知覚か想像のどちらかに限られますが,この場合に,第三部諸感情の定義四の驚異や,表象の動揺ないしは表象の疑惑以外のことも生じ得るということになります。そしてこのことが,表象像の連結から,人間の精神による事物の想像が生じる,前提条件になっているといえると思います。
コメント
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