スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

竜王戦&注意点

2008-12-05 19:29:10 | 将棋
 竜王戦七番勝負第五局。第1図が封じ手の局面。
                  
 候補として▲1五歩,▲6四歩,▲7四歩が上げられていました。このうち,▲6四歩が封じ手としては最も無難な感じがしますが,渡辺明竜王はきっと別の手を封じるのではないかと思っていたら果たして▲1五歩。6八の角の睨みも生かして一気に端から襲い掛かり第2図に。
            
 純粋な駒割りだけでいえば先手の駒損ですが,2枚のと金が大きく先手がかなりやれそうな局面。ここで▲8六角として,今度は角をこちらから使いにいったのが好着想だったのではないかと思います。以下,先手も決めにいって第3図に。
           
 羽生善治名人が△2四角と打ったところ。ここは観戦していましたが,思いのほか難しくて驚きました。▲4六銀は△4一飛と引かれ,▲1三銀が打てません。▲3五銀だと△同金▲同歩△同角▲6八銀のとき,先手玉が相当危ない。しかし▲3五歩が好手で,先手の勝ちが決定的になりました。実戦の△同角に▲4六銀と打てば,△4一飛なら▲3五銀と取れますし,△同角▲同歩△4一飛でも▲1一角と打てます。というわけで▲4六銀には△4七馬でしたがこれは形作り。即詰みに討ち取って先手が勝っています。
 羽生名人3連勝の後,渡辺竜王が連勝。この将棋はいい内容で,もっと早く出ていればというのはありますが,もうそんなことをいっても仕方がない。シリーズも形になり,第六局は10日と11日に指されます。

 明日から西武園競輪場で全日本選抜競輪が開催されます。ここで今年のグランプリ出場選手がすべて決定することになります。

 この本筋の証明には,ひとつ注意しておかなければならないことがあります。それは,ここでスピノザがいっていることは,ある人間の身体の刺激状態の観念,すなわちこのブログでいうところのある人間の身体の変状を有する限りで神のうちには何らかの物体の観念はないということなのであって,これは,ある人間の身体の観念を有する限りで,いい換えればある人間の精神の本性を構成する限りで,神のうちにはある物体の観念はないということではないということです。
 第二部定理一一系からして,もしも人間の身体の観念を有する限りで神のうちにはある物体の観念がないというならば,これは人間の精神のうちには物体の観念はないという意味になります。しかし,僕はスピノザは,人間の精神がある物体ないしは個物の十全な観念を有することは可能であると考えていると思います。ただこのことは,主に『エチカ』の第五部に関連していて,僕は第五部の主要定理のひとつといえる第五部定理一五に若干の疑問をもっていますので,詳しくはいいません。それでも,第二部定理二五が,一般に人間精神のうちには物体の十全な観念はないということを示しているわけではないということは,間違いないところだろうと思います。
 厳密にいいますと,第二部定理二五というのは,現実的に存在するといわれるような,具体的な物体について言及されています。それは僕もよく承知していますが,ここでは説明の便宜性ないしは分かりやすさの方を重視し,あえて一般的な仕方でこれを説明してみました。僕がいっているのは,たとえば物体Aがあるとき,Aの十全な観念が人間の精神のうちにあることができないということを,この定理は意味していないであろうということです。
コメント
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