六本木の国立新美術館で開催中の「ルーブル美術館展」に行きました。
お目当てはフェルメールの「天文学者」です。
ルーブル美術館には、フェルメールの作品は「天文学者」と「レースを編む女」の2点が展示されているのですが、
以前ルーブル美術館に行ったとき、「天文学者」は貸し出し中で見ることができなかったし、
今回この絵は、初の来日ですので逃す手はないと。
私もフェルメール・ファンの1人で、いろいろな本も読みますが、
今回は、福岡伸一著「フェルメール 光の王国」をしっかり読んで(笑)行きました。
例えば、
◎右手でそっと触っている天球儀は1600年にオランダのホンディウスという地図製作者が作ったもので、
触っている箇所は「はくちょう座」のあたりであるとか、
◎その手の上にフェルメールは絵を描いた年記を入れているとか、
◎書物は1621年にアードリアン・メディウスが書いた本の第3部「星界の調査/・・・」の見開きのページであるとか、
◎左手そばの器具は、「地理学者」の右手に持っているディベイダーとそっくりのものとか、
その他、よくもそこまで、と感心します。(もちろん、これはフェルメールを調べたプロたちの成果?)
また、「天文学者」と「地理学者」は同一人物で、絵の依頼者(クライアント)は、
顕微鏡の父といわれるアントン・ファン・レーウェンフックではないかと思う(これは福岡氏)とか。
レーウェンフックは、フェルメールの生まれた日(10月31日)の1週間前の24日であり、
教会の洗礼者名簿の同じページに二人が載っているとか、
ともかく面白かったです。
