たまにする教育の話。
今の教育の流行語は「グローバル人材」です。
文科省のサイトには「スーパーグローバル大学等事業」というページがある。
まずこの言葉のダサい感じがすごいね。ほら、子どもがよく自分勝手な必殺技を言ったりするじゃん。「スーパースペシャルロケットパーンチ!」とか。そんな感じ。
で、そのページの冒頭にはこうある。
"若い世代の「内向き志向」を克服し、国際的な産業競争力の向上や国と国の絆の強化の基盤として、グローバルな舞台に積極的に挑戦し活躍できる人材の育成を図るため、大学教育のグローバル化のための体制整備を推進する。"
最近、僕の心の中の口癖は「しらねーよ、バカ!」です。いやザマスね~、お下品ですこと、オホホ。
僕がそもそも聞きたいんだけど、「グローバル人材」って誰のことをイメージしているんだろう?
例えば、誰でもいいけど、「○○さんのような人がグローバル人材だから、そういう人を育てよう」というのならまだ分かる。文科省が「○○さんのようになりなさい」と言って「はい」と思うか「しらねーよ、バカ!」と思うかは人それぞれだと思うからまぁいい。
でもさ、ほんとに「グローバル人材」って誰のことを言っているんだろう? ほんとに教えて欲しいんです。ソフトバンクの孫さんとか? ユニクロの柳井さんとか? それともスティーブ・ジョブズとか?
それがわからない。
例えばグローバル人材って「何カ国語も話せて、世界中を飛び回って、ビジネススキル高くて、それでいて日本の高い税金を黙って払って、日本で会社を経営している人」?
いるわけないじゃん! そんな人、さっさと日本を飛び出して税金安かったり起業し易い他の国、例えばシンガポールだの、に行ってるよ。
というかそもそもそんな人、日本の大学行くわけ無いじゃん。日本どころか大学すら行かないと思うよ。
とにかく「グローバル人材って例えばこういう人です」というモデルを出さずに、「これからグローバル人材にならないと就職無いですよ」という論理はフェアじゃないと思う。
だいたいさぁ、大学という高等教育で「将来的に役立ちます」みたいなことを教えようと思ってるのがあんまりセンス無いと思うんです。
で、僕の大学改革言っていいすか?
めちゃくちゃ学費の安い大学作るの。えっとね、入学金10万、年間授業料6万くらい(つまり月5,000円)。
どうやってそんなに安くするかというとまず職員は必要最低限、例えば就職課は無い。就職?知らんがな、勝手にやって、という感じ。教員の給与もめちゃくちゃ安い。ただ、それだけだと誰も働きたくなくなってしまうので、「余計な会議、余計な書類は一切ないです。好きなこと好きなだけ研究してください。ただちょっと授業はやってね」ということ。つまり「給与は安いけど好きな研究いくらでもやっていいよ」ということ。
「好きなことしてていいよ」と言われたらみんなサボるんじゃない?と思うのは本当にアカデミックな人を知らない人の意見。本当にアカデミックな人というのは好きにやってと言われたら寝食忘れて没頭する。
もちろんそのためには大学側が文科省に「文科省指導?しらねーよ、んなこと。補助金減らす?どうぞどうぞ。その代わり無駄な書類は一切出しませんから」と強気に出る必要があるけどね。
どうすかね?
「給料なんて飯食えるだけで十分、ただオレは好きなことだけ研究したいんだー!」って人って結構いると思うんだけど。
で、そういう研究ばっかりしている人がたまに穴蔵から出てきて授業をする。それ聞いて学生が就職できるかどうかなんて知らん。たぶん出来ない。でも中には「あの先生の話を4年間聞けるなら面白そうだ、親はそんなのに授業料出してくれないけど年間総額6万なら自分で払えそう」と思って入ってくる学生いると思いません?
年間総額100万の授業料を自分で払うとなるとはっきり言ってバイトまみれになって、それこそまともに授業出られなくなって本末転倒だけど、6万くらいならねぇ、なんとかなりそうじゃないですか。
すると、好きなことをたっぷり研究している教授とその話聞いているだけで楽しいという学生ばかりになる。将来?就職?しらねーよそんなこと、という人達。ただただ細胞がどうだとかオイラーの公式がどうだとかこの文型がどうだとかしか考えていない人たちばかりのコミュニティ。
ほんとのイノベーションってこういうところからしか出ないと思うよ。たぶん彼らがやってる研究って9割は無駄になる。(ただし今の時代においては役に立ちそうもない研究だって論文になれば残る。残ればいつか意味が出る) でも1割はトンデモないものが出てくる可能性がある。学生だって卒業後「あの4年間は社会的にはなんの役にも立たないことやってたなぁ」と思うだろう。でもその経験(つまり、周りから見ればまったく無駄なんだけどそれでも好きなことだけを考えていた4年間、という経験)ってめちゃくちゃ貴重だと思います。
もし僕が人事担当で採用面接とかしてて「学生時代なにをしましたか?」と聞いて「4年間24時間、英語のtheについて考えていました」と言う人が来たら嬉しくて採用しちゃうかもなぁ。
日本にひとつでもいいからそんな大学があったら素敵だと思うけどなぁ。
--------------------------
と、思ってたら総務省が次世代のジョブス探しを始めたらしい。
http://realtime.wsj.com/japan/2014/05/28/%E3%80%8C%E5%87%BA%E3%82%8B%E6%9D%AD%E3%82%92%E6%94%AF%E6%8F%B4%E3%81%97%E3%81%9F%E3%81%84%E3%80%8D%E2%80%95%E7%B7%8F%E5%8B%99%E7%9C%81%E3%81%8C%E5%92%8C%E8%A3%BD%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%96%E3%82%BA/
ざっくり要約すると、
「出る杭を支援したい」ということで独創的なアイディアを持つ法人を支援するために年間300万支援する、と。対象者には研修も用意されていると。
はっきり言いますけどね、バッカじゃないの。
ジョブスのレの字もわかってない。そもそも「国からお金もらおう」なんて人がジョブスのように独創的なわけないじゃん。しかも300万程度の金で。
ジョブスなら「たった300万もらうために国に対してめんどくさい書類を出さなきゃいけないならそんな金いらねーよ。研修?俺に研修できるようなヤツいるわけねーだろ」と言うでしょうね。
今の教育の流行語は「グローバル人材」です。
文科省のサイトには「スーパーグローバル大学等事業」というページがある。
まずこの言葉のダサい感じがすごいね。ほら、子どもがよく自分勝手な必殺技を言ったりするじゃん。「スーパースペシャルロケットパーンチ!」とか。そんな感じ。
で、そのページの冒頭にはこうある。
"若い世代の「内向き志向」を克服し、国際的な産業競争力の向上や国と国の絆の強化の基盤として、グローバルな舞台に積極的に挑戦し活躍できる人材の育成を図るため、大学教育のグローバル化のための体制整備を推進する。"
最近、僕の心の中の口癖は「しらねーよ、バカ!」です。いやザマスね~、お下品ですこと、オホホ。
僕がそもそも聞きたいんだけど、「グローバル人材」って誰のことをイメージしているんだろう?
例えば、誰でもいいけど、「○○さんのような人がグローバル人材だから、そういう人を育てよう」というのならまだ分かる。文科省が「○○さんのようになりなさい」と言って「はい」と思うか「しらねーよ、バカ!」と思うかは人それぞれだと思うからまぁいい。
でもさ、ほんとに「グローバル人材」って誰のことを言っているんだろう? ほんとに教えて欲しいんです。ソフトバンクの孫さんとか? ユニクロの柳井さんとか? それともスティーブ・ジョブズとか?
それがわからない。
例えばグローバル人材って「何カ国語も話せて、世界中を飛び回って、ビジネススキル高くて、それでいて日本の高い税金を黙って払って、日本で会社を経営している人」?
いるわけないじゃん! そんな人、さっさと日本を飛び出して税金安かったり起業し易い他の国、例えばシンガポールだの、に行ってるよ。
というかそもそもそんな人、日本の大学行くわけ無いじゃん。日本どころか大学すら行かないと思うよ。
とにかく「グローバル人材って例えばこういう人です」というモデルを出さずに、「これからグローバル人材にならないと就職無いですよ」という論理はフェアじゃないと思う。
だいたいさぁ、大学という高等教育で「将来的に役立ちます」みたいなことを教えようと思ってるのがあんまりセンス無いと思うんです。
で、僕の大学改革言っていいすか?
めちゃくちゃ学費の安い大学作るの。えっとね、入学金10万、年間授業料6万くらい(つまり月5,000円)。
どうやってそんなに安くするかというとまず職員は必要最低限、例えば就職課は無い。就職?知らんがな、勝手にやって、という感じ。教員の給与もめちゃくちゃ安い。ただ、それだけだと誰も働きたくなくなってしまうので、「余計な会議、余計な書類は一切ないです。好きなこと好きなだけ研究してください。ただちょっと授業はやってね」ということ。つまり「給与は安いけど好きな研究いくらでもやっていいよ」ということ。
「好きなことしてていいよ」と言われたらみんなサボるんじゃない?と思うのは本当にアカデミックな人を知らない人の意見。本当にアカデミックな人というのは好きにやってと言われたら寝食忘れて没頭する。
もちろんそのためには大学側が文科省に「文科省指導?しらねーよ、んなこと。補助金減らす?どうぞどうぞ。その代わり無駄な書類は一切出しませんから」と強気に出る必要があるけどね。
どうすかね?
「給料なんて飯食えるだけで十分、ただオレは好きなことだけ研究したいんだー!」って人って結構いると思うんだけど。
で、そういう研究ばっかりしている人がたまに穴蔵から出てきて授業をする。それ聞いて学生が就職できるかどうかなんて知らん。たぶん出来ない。でも中には「あの先生の話を4年間聞けるなら面白そうだ、親はそんなのに授業料出してくれないけど年間総額6万なら自分で払えそう」と思って入ってくる学生いると思いません?
年間総額100万の授業料を自分で払うとなるとはっきり言ってバイトまみれになって、それこそまともに授業出られなくなって本末転倒だけど、6万くらいならねぇ、なんとかなりそうじゃないですか。
すると、好きなことをたっぷり研究している教授とその話聞いているだけで楽しいという学生ばかりになる。将来?就職?しらねーよそんなこと、という人達。ただただ細胞がどうだとかオイラーの公式がどうだとかこの文型がどうだとかしか考えていない人たちばかりのコミュニティ。
ほんとのイノベーションってこういうところからしか出ないと思うよ。たぶん彼らがやってる研究って9割は無駄になる。(ただし今の時代においては役に立ちそうもない研究だって論文になれば残る。残ればいつか意味が出る) でも1割はトンデモないものが出てくる可能性がある。学生だって卒業後「あの4年間は社会的にはなんの役にも立たないことやってたなぁ」と思うだろう。でもその経験(つまり、周りから見ればまったく無駄なんだけどそれでも好きなことだけを考えていた4年間、という経験)ってめちゃくちゃ貴重だと思います。
もし僕が人事担当で採用面接とかしてて「学生時代なにをしましたか?」と聞いて「4年間24時間、英語のtheについて考えていました」と言う人が来たら嬉しくて採用しちゃうかもなぁ。
日本にひとつでもいいからそんな大学があったら素敵だと思うけどなぁ。
--------------------------
と、思ってたら総務省が次世代のジョブス探しを始めたらしい。
http://realtime.wsj.com/japan/2014/05/28/%E3%80%8C%E5%87%BA%E3%82%8B%E6%9D%AD%E3%82%92%E6%94%AF%E6%8F%B4%E3%81%97%E3%81%9F%E3%81%84%E3%80%8D%E2%80%95%E7%B7%8F%E5%8B%99%E7%9C%81%E3%81%8C%E5%92%8C%E8%A3%BD%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%96%E3%82%BA/
ざっくり要約すると、
「出る杭を支援したい」ということで独創的なアイディアを持つ法人を支援するために年間300万支援する、と。対象者には研修も用意されていると。
はっきり言いますけどね、バッカじゃないの。
ジョブスのレの字もわかってない。そもそも「国からお金もらおう」なんて人がジョブスのように独創的なわけないじゃん。しかも300万程度の金で。
ジョブスなら「たった300万もらうために国に対してめんどくさい書類を出さなきゃいけないならそんな金いらねーよ。研修?俺に研修できるようなヤツいるわけねーだろ」と言うでしょうね。
おまえらと教育者は視点が180度違うから。
そもそも言葉なんて後からついてくるさー。
ワクワクたくさん遊んで思いやりのある子供に育ったらそれで充分。
思いやり、今のグローバル企業や政府にありますか?って聞いてやりたいわ。
金が余って仕方ないからなんかしたい人は、口は出さずに金だけ匿名でだせっちゅーの。
会社なんかでボチボチ帰るか~と周りをみると、同僚の女性がまだまだ残業しますっ、みたいな空気感出してるときに、
「どしたの?まだ帰らないの?」
「これ明日までにやっておくように営業サンに頼まれてるんです…」
「まじで!?そんなのさ、『しらねーよ!バカ』って言えばいいじゃん」
みたいな。
もうね、現場に居たら「しらねーよ、バカ!つーかだまってろよ、バカ!」ってことばかりですよ。いやザマスね~お下品ですこと、オホホ。
ドッピオ>
魔法の言葉よね。あとね「あ、それ、僕、興味無いっす」とかも使える。