浅草文庫亭

"大哉心乎"
-大いなる哉、心や

街頭テレビがテレビの本質なんじゃないだろうか。

2017-11-27 14:29:27 | 日記
先日の選挙で、と書き出して、はたと思ったけど、選挙あったよね? ふと不安になって手帳を遡ってみたけど確かにあった。10月22日投開票。今(11月27日)からほぼ一ヶ月前。

いやー、忘れてるなぁ。というかそもそも本当に印象に無い選挙だった。ま、それはいい。(いや、良くないけど)

僕の家はテレビが見られない。テレビという機械はあるけどもアンテナを繋いでないのでテレビ放送は見られない。テレビって必要な情報を得るツールとしては少し効率が悪いし、番組によっては音も映像も騒がしくてどうも落ち着かない。とはいえ、それでも僕は元々テレビっ子なのでテレビがあるとついついテレビを見てしまって、時間をムダにしてしまうのでアンテナに繋いでない。

観たい番組があれば近所の居酒屋なり喫茶店なりに行って見る。

で、今回、たまにいくバー火鉢が「選挙特番を観るナイト」というのをやるってんで行ってみた。あいにくの台風の中、わざわざテレビを見に行こうなんて人は多くなかったらしくお客さんは僕含め2人。

ダラダラとハイボールを飲みながら選挙特番をボケっと口開けて観ていた。(テレビがね、ちょっと上のほうにかかってるので観ているとついつい口が開いてしまう)


改めて、他人とテレビ見ていて思ったのは、気を抜いて、他人とテレビ観ていると思っている以上に「口に出しちゃうな」ということ。ついつい「違うよねー」だの「あ、美味しそう(CMのときとか)」なんてのをついつい口に出してしまう。

これってちょっとテレビ独特のものなのではないかな、と思った。映画ほど没頭しなくても筋は分かる、そんなに真剣に観なくてもよいテレビ、という独特の特徴なのではないかと。

そう考えて観ているとテレビは意外と楽しい。

どうでも良い内容のときはテレビを観ないで隣の人と話していればいい。ちょっとおもしろそうな話になったら「あ、ほらほら、この人、」と見入ってもいい。もし映画だったらちょっとこうは行かない。「ちょっと黙っててよ、話に集中してるんだから」なんてこともあるだろう。その点、テレビはどうせ見過ごしたって大したことじゃないし、目だけやっておけばだいたい字幕スーパーが出てるから分かる。観てなくたって聞いてりゃ分かることもある。テレビドラマにしたってそりゃちゃんと見てなきゃわからなくなるかもしれないけど民放ならどうせCMが入るんだからそこまでの辛抱だしね。

隣の人と話しながら観るリアルタイム感というのはテレビならではだろうねぇ。

その選挙特番を観るナイトの数週間後、福岡にいたんだけどちょうど日本シリーズがやっていた。福岡の居酒屋に入るとどこもテレビで日本シリーズを流していた。そうするとやっぱり観ちゃう。で、ついつい口に出しちゃう。「あ、惜しい」だの「行け!」だの。そうしてると同じようなことつぶやいてた隣のお客さんから「やっぱりお兄さんもホークスファンかい?」とか言って話かけられる。

うむ、やっぱり日本のテレビの始まりって「街頭テレビ」だったわけでテレビ誕生から数十年経って、結局残るのはそういう機能なんじゃないかなーと思ったです。