浅草文庫亭

"大哉心乎"
-大いなる哉、心や

「君の名は。」を観てきましたよ

2016-12-02 20:31:09 | DVD、映画
「この世界の片隅に」が大変素晴らしくて、「いやもうこりゃ今年ナンバーワン級だなー」と思ってた。

「少なくとも今年見たアニメーション映画ではナンバーワンだろう」と思っていたんだけど、我ながらちょっと待て、と。今年は大ヒットした「君の名は。」があるよね。流石にこれを見ずに「今年のアニメナンバーワンはこの世界の片隅にだ」と断言するのもなぁ、と思って見てきました。


「君の名は。」



良かったですよ!

ストーリーだとかバックグラウンドだとかは別にまぁ僕が話すことでも無いだろうと思うので話しません。

あくまで見た感想。

あのね、綺麗だね~、映像が。ちょっとびっくりしました。日本のアニメの「美しさ」というのはもうここまで来てるの??と驚きましたよ、まじで。

ヒロインが住む町(ちょっと田舎なんです)の緑とか空の青さもきれいだし、雨が降っている東京のアスファルトに映る信号の色だとか、、もうびっくりしちゃいましたよ。

あとね、これはアニメならではなんだけど「実写では絶対にできないカメラワーク」というのがやっぱりワクワクした。カメラ(アニメでカメラというのも変だけど、つまり視点)がヒロインの周りをぐるぐる回りながら空に上ってグーンと別の町まで飛んでく、ってのはこれはいまのドローンカメラでもなかなか難しいだろうと思う。

こういうアニメならではのものが見られるのはちょっといいね。

技術的には「世界の片隅に」も「君の名は。」もどちらも素晴らしいものがあるなと思った。

「君の名は。」のストーリーだけどさ、これは確実に「とりかえばや物語」の要素があるよね。

「とりかえばや物語」ってのは平安時代の物語で、内気な男の子と快活な女の子が逆に(つまり男の子なのに「姫君」として女の子なのに「若君」として)育てられる、という話。なんでだか、日本人ってこういう話好きじゃないですか?大林宣彦の「転校生」もそうだしさ。

で、「君の名は。」で何がいいかって、もちろんいろいろいいんだけど、

小野寺先輩でしょう!

いいよね~、こういう年上の女性。たぶん、この人はすべてわかっているんだよね。(あるいはすべてわかっているように演じている) そして、主人公に何かを求めているんだけど、、それは得られない、それもわかっている。

いいキャラクターですねぇ。。誰が声をやっているのかまったく分からず観てましたけど、エンドロールで「ああ、この人が演ってたのね、納得」と思いました。素晴らしいです。

観る価値は確実にある映画だと思いますよ。




ちなみに、ゴジラの新作映画と「君の名は。」と「七人の侍」(4K版)が劇場で観られるなんて、今って何年だよ?と思うね。

(奇しくも1954年に「ゴジラ」「七人の侍」「君の名は(第三部)」が公開されている)