浅草文庫亭

"大哉心乎"
-大いなる哉、心や

予想の楽しさ

2014-12-01 23:43:45 | 日記
「どんなことであれ予想しておいたほうが面白い」という信条です。

今回飲みながら予想したのは「今回の選挙のサプライズ候補は誰か?」という件。

僕自身は、とりあえず議席が取れればいいと知名度だけの候補者が出てくる今の選挙の風潮は好きではない。そんなのまさにポピュリズムだもんね。

でも、もし僕がいまどこかの党の幹部だったらとりあえず有名な人に声かけると思うんだよね。

例えばさ、絶対あり得ないけど、ビートたけしに声かけてもし本人が出てくれればそれだけで一議席確保じゃん。とりあえず声かけるなぁ。

声かけられた方も、
「このままいっても仕事無くなるだろうしなぁ、いま知名度のある時に議員になったほうが食いっぱぐれないかもな」
と思うかも知れない。

この双方の思惑が一致するとサプライズ候補になると思うんだよね。

それで話してて「それ、あるかもーー!!」と思ったのが例のほら、子だくさんのダディ。

あると思うなぁ。

たぶんそろそろ世間からは忘れられるだろうけどまだ知名度はある。

公約に「少子化対策」を掲げてさ。

あると思うなぁ。

(念のため言いますけどあの人に議員になってほしいとか思ってるわけじゃないですからね。ある意味、こういうことで立候補者が決まる現代社会を憂いているんです)

身体にいいわけない(続き)

2014-12-01 17:24:41 | 日記
1年ほど前に「日本型政治の中で普通の人がバリバリやっていればそりゃあ身体壊すでしょう」という話をした。

「身体にいいわけない」

で、じゃあ「それでもバリバリやってて身体壊さない人、むしろバリバリやればやるほど顔色がよくなっていくような人ってのはどういう人か?」という話。

ぱっと思いつくのは小泉元首相。

あの人の人柄、政治家としての実力、あの人が首相として行った功罪については僕は言及を差し控えるけども(そもそも僕そんなに政治知識ないしね)少なくともあの人が首相中にぜんぜん顔色が悪くならなかった稀有な人だと思う。なんだかすごく元気そうだったし今でも元気そう。

なぜあの人が元気なのか?ということについて考えたいんだけど、本論の前についでにちょっと言っておきたいことがある。

非常に言いづらいことだけど、あの人が元気な理由って「シングル」だからってこともあるんじゃないかなと思っている。

国のトップで配偶者がいない、って人ってそんなに多くないんじゃないだろうか。

国のトップとしていろいろ面倒なことをやりつつ、更に家に帰れば配偶者といろいろやらなきゃいけない、ってのは結構大変なことだろうと思う。いや、もちろんそれがダメなことだとは思ってませんよ。多くの人間はそうやって一番近くにいる「他者」と話し合い、時には喧嘩して、お互いに思いやり合い、それでお互いに人間として成長していくんでしょう。それはとても有意義な貴重なことだと思う。

でも、それが小泉さんの場合は無かった。これはある意味では気楽なことだったんじゃないだろうか。


で、それはそれとします。

僕は思うんだけど、彼の元気さの理由って「思考のシンプルさ」によるものなんじゃないかと思う。「いいか/わるいか」「賛成か/反対か」「決めるのは/今でしょ!」みたいなね。

様々な問題を「イエス/ノー」の問題に集約して「さぁあなたはどっち?今決めて」とプレゼンテーションする能力に関してはそりゃ天下一品だよね。

首相在任中に小泉さんがやった一番大きなことって「郵政民営化」だったわけだけど、あの時には「すべての問題は郵政民営化賛成か反対かだ」みたいな主張だったよね。いま考えると「そんなわけないだろう」と思うけどね。あの時は日本中があの「イエス/ノー」に巻き込まれていた。

「いや、経済問題もあるし日米関係もあるし、失業率もあるんだけど、、、」「そんなことは聴いていないんだ、まずは郵政民営化にイエスかノーかを答えたまえ」「え?郵政民営化?なんで?」「なんでかじゃないんだ、イエスかノーか、いま答えたまえ」「えーっとえーっとノーではないかなぁ、よくわかんないけど」「そうか、じゃあ私に意見に賛成ということだね、あとは任せておきなさい」みたいな感じで。論理としてはまったくよく分からないんだけど。

で、特筆すべきは小泉さん自身がそういうシンプルな思考、ということだよね。決して「なんだか面倒くさいことがあるけどそれを全部簡単な二元論にしてみんなの目をくらやましてやる、ククク」と思っているわけではない。少なくともそうは見えない。本当に「大丈夫、本当に郵政民営化さえできればすべて解決するんだ」と信じていた。(少なくともそう見えた)

人間のストレスというのは「問題がこんがらがっててあっちを立てればこっちが立たず」という時に発生することがあるけど、そもそも小泉さんには「これさえ立てればいい」と思ってるんだからそりゃあんまりストレスはないよね。

更に言えばそういうシンプルな人には人は集まる。そりゃそうだ。「こういう方法もあるけどそれにはこういうデメリットが、でもこっちはこういうデメリットが、だからむにゃむにゃ」と喋ってる人ってそりゃ正直なのかも知れないけど人気は出ない。「大丈夫!これさえ実現すればすべて解決するんです!」というほうが分かりやすいもんね。

小泉さんのそういう考えややり方をどうこういうつもりはないし、そこまでの知識は僕はないけど、なんとなく「きな臭いなぁ」と思うのはその人気とシンプルな二元論を利用する人たちがいるってこと。とりあえずそういうパーソナリティの人を立てておいて目をくらませている間裏でこそこそっとやるというね。

シンプルな話の結論を人から求められた時は(もちろんそれが正しいこともあるだろう)、ちょっと一旦、立ち止まって「え?これってそんなにシンプルなのかな?」と考えたほうがいいんじゃないかなーと思います。それがなかなか難しいことなんだろうけども。


また選挙があるらしいですが、皆さん、あんまりご無理なさらないほうがいいですよ。「選挙」という映画観てたら「こんなの普通の人間がやったら確実に身体壊すだろうなぁ」と思うもの。

時間や労働内容的にタフだ、という意味ではないんです。以外とそういうのはまだ健康な身体があれば乗り切れるもんです。

身体に悪そうだなぁと思うのは、普通はしない格好をして、大声で「お願いします!」と聴いてもいない通行人に声を上げ続けること。これは身体に悪いですよ~。

こんな選挙システム、早くやめましょうね。