浅草文庫亭

"大哉心乎"
-大いなる哉、心や

夢と現実

2005-05-11 20:30:15 | 日記
実名は出さないけど、どこぞのイベントで、「弁当持込禁止」と言っていたのが、
誰かの鶴の一声で「手作り弁当のみ可」になりましたね。

本当に愚かしい話。。。

で、それへのコメントで
「ディズニーランドは企業体だから、ランド内の飲食店の売上のために、
 弁当持込不可にするのはわかるが、自治体が主催でやっているイベントが
 弁当持込不可、というのはいかがなものか?」という
のがあった。

この人は結構勘違いをしている。

ディズニーランドは飲食店の売上のために、
弁当を持ち込み不可にしているのではない。
ディズニーランドの重役の講演内容を読んだことがあるのだけど、
あれは、「お客様の夢を壊さないため」だそうだ。

TDLは夢の国。きれいな道路、きれいな建物…。
そこで家族がレジャーシート敷いておにぎりをほおばっていたら?
一気に現実に引き戻されるよね。
だから、持込不可。
でも、持込不可にして、せっかく作ってきたお弁当を捨てさせるのも、
また夢を壊れる。
(そもそもやな感じだよね)
だから、TDLは入り口の外にピクニックが出来るエリアがある。
そこで食べるのは夢が壊れない。
むしろ誰もがあこがれた(かどうかは知らないけど)
きれいな芝生と白いベンチで手作りのランチ、
という夢が見られる。
一度、入園してしまっても手にスタンプ押せば再入園できる。

もちろん園内の飲食店の売上を上げるため、
という目的も無いこともないだろう。
ただ、TDLに行ったビール会社の社員が必ず考えることは、
カリブの海賊のところにあるレストランでビールを出せたら、
東京で一番儲かる居酒屋になるのに」
ということだそうだ。
そりゃそうだよね。



こんなところで、しかも海賊の雰囲気満載のところで、
クーっとビール飲んだら、そりゃ旨いよ。
屋内で水辺。
夏の暑い日にここに入ってビールを飲んだらたまらないだろうね。
むしろここでビールないのがおかしいよ。

でも、お酒は出さない。
なぜか?ここは夢の国だから。
夢の国には汚く酔っ払った酔っ払いはいないから。


…ここまでやっているところは弁当持込不可にしても、
誰も文句を言わない。
むしろ喜ぶはず。

例のとあるイベントはそこまでやっているのかね?

それに、もし弁当持込不可、でもそれが事前にわかっていて、
園内で、美味しいものが食べられるのならそれでもいいはず。

例のとあるイベントの食事は結構美味しいのかね?

ま、そもそもサービス業とは正反対にある自治体がやるイベントで、
サービスを期待するのが野暮なのだ。

21世紀への進歩と調和、を30年前に謳ったイベントは、
21世紀の今、いやんなるくらい現実なのだ。

波のうえの魔術師

2005-05-11 16:24:21 | 
セブンアンドワイ - 本 - 波のうえの魔術師

1週間前くらいに読み終わったんだけど書くの忘れてた。
石田「IWGP」衣良/著。



何も知らない就職浪人が相場師のおじいさんと会って、
相場で大勝負する話。

「ビッグマネー」というタイトルでドラマ化もされたらしい。
ぜんぜん知らないけど。
(でもタイトルは「ビッグマネー」より「波のうえの魔術師」のほうがいいよね)

こういう弟子入りものというかそういう話はあまりはずれが無い。
漫画で言ったら「猿MONEY」がそうだよね。こちらも相場だし。
「ベストキッド物」とでも呼べばいいのか…。

不思議な老人に見込まれて、まずはなんだかよくわからないけど、
特訓をさせられて
(ベストキッドの場合はペンキ塗り、
こっちは新聞を読むのと、一つの株価をメモし続ける…)
そのうちに色々解ってきて、目的を果たす、という。

それと相場で大企業を倒す、と言う筋もいいよね。
ジェフリー・アーチャーの「100万ドルを取り返せ」もそうだったような気が…。
(と思って調べてみてもそんな本無いんだよね、違うのかな?)

今回の「波のうえの魔術師」はその軸に、
・銀行の融資問題→老人を相手に土地ころがしをしたバブルの罪。
・それと老人の恋物語
という糸が絡まってる。

結構面白い二つ星★★☆☆☆

タイガー&ドラゴンのこと

2005-05-11 15:05:50 | 日記
面白いねー、タイガー&ドラゴン

連続ドラマで落語がテーマ、というのがすごいけど。

ほぼ日刊イトイ新聞でも、タイガー&ドラゴンを語るコーナーが出来てて、ベタ褒めされてる。

宮藤官九郎という脚本家の特質、というのはたくさんあるだろうけど、
僕が思うのは、「お約束」を作って壊すのが得意だなと言うこと。

木更津キャッツアイだと、ドラマの後半に「裏」がある、というのがお約束だったし、
マンハッタンラブストーリーだとドラマの後半にマスターが走る、というのがお約束。

今回のタイガー&ドラゴンはもっと細かいお約束ばかり。

・ぼん太がカツラ投げて切れる。(それを見た虎児が「ぶふぁ」って言う)
・小百合ちゃんが泣く。
などなど。

しかもそれらのお約束が毎回一段階くらい進む。
竜二がカツラ取る、とか、泣いてると思ったら泣いてない、とかね。

見ているほうは「そう来るか」という感じ。

それからこのドラマは本当に落語の筋がきちっと通ってるのがすごいね。
「饅頭こわい」の回は本当にすごかった。

ネタバレになるので書かないけど、ラストの組長と花嫁のシーンなど
そう来るだろう、とは思ったけど、もう一つのオチが良かった。

つくづくすごいよね。

あと、浅草に住んでいるのでドラマのシーンが結構知ってる町、というのもツボ。
浅草寺つる子が歌ってた「泣いて国際通りⅡ」なんてかなりツボ。

♪あなた探して浅草寺
 吾妻橋からかっぱ橋♪
 六区、仲見世、花やしき~♪

落語の話をすると、大学のころ、うちのサークルが落語研究会と
仲が良くて、たまに発表会とか見に行っていた。
好きな古典落語は、
「ぞろぞろ」
「あたまやま」
→こういう不条理なのはいいよね。
「品川心中」
→むさい男が花魁役をやる、という図が結構好き。
 大学で見たときに体重100キロくらいのやつが、
 やっててゲラゲラ笑ったな。
「時そば」

こんなもんですかね。