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原油相場:40ドルは安過ぎる?50ドルは高すぎる?

2005-02-12 08:51:36 | 経済学
学校で教えてくれない経済学・・・江嵜企画代表


 原油専門家の間で、原油相場(WTI)がバレル40ドルでは
安過ぎるが50ドルでは高すぎるとOPEC関係者は考えて
いるふしがあるとまことしやかな話しが出ているらしい。

 先のOPEC総会で、原油相場の目標価格帯を現行の
バレル22ドル~28ドルを放棄して以降、次なる目標を
彼等がいくらに設定するかに関心が向けられている。

 2月11日、NY原油先物相場(WTI)3月物は、
バレル当たり1.64ドル値上り、47.10ドルで取引された。

 國際エネルギー機関(IEA)が2005年の世界の
原油需要見通しを、152万バレル上方修正し、
日量840万バレルと発表したニユースを受けた
値上りだ。

 原油専門家は、8万バレル上方修正を予測していたが、
それが結果IEAの上方修正で買い方を勢い付かせたようだ。

 相場の世界には居心地のいい相場圏という言葉を
たびたび使うが、どうやら、40ドルから50ドルのレンジを
「居心地のいい」ゾーンに作り上げ様としているのかも
しれない。

 そもそも原油相場は、OPECが急激なドル安に防衛して
いかにドル安による目減りを減らすかが発端となり、歴史に
残る、1971年の第1次オイルショックまで遡ることが出来る。

 その後中東戦争、第一次湾岸戦争、そして今回の
イラク戦争へと30数年にわたる産油国・消費国間の
価格をめぐる確執の歴史がある。

 原油相場は、昨年10月、バレル55.67ドルと有史来の
高値まで暴騰した。原油市場が利用した材料がまさに
爆発的な中国の需要拡大であった。

 中国の原油需要はとどまるところを知らないと煽りたて、
イラク紛争に代表される地政学的危機を材料に、
メキシコ湾を襲ったハリケーンまで引っ張り出して、
世界的な原油の供給不足を材料に利用した。

 ところが原油相場は55ドルを付けた後年末に
かけて40ドル割れまで寸前まで一転急落した
経緯はいまだ記憶に新しい。

 原油相場はその後50ドル目前まで戻した後、
45ドルまで下げるとまた戻す、戻せば売るという
それのくりかえし、文字通りもみ合い状態を続けている。

 一方、2月10日付けの日経朝刊によると、中国の
今年1月の原油輸入量が782万トンと前年同月比24%
減少したと中国商務省の傘下の「國際商報」が報じたと
紹介している。

 同紙によれば、2,004年の中国の原油輸入量は、
前年比34.8%増、1億2,000万トンに達したと報じて
いる。中国需要急増こそが55ドルへの原油相場急騰の
引きがねとなったことを裏付けた。

 中国の今年1月の原油輸入急減はあくまで一時的な
現象にとどまるか。高値安定をもくろむ産油国OPECの
思惑とのからみからも、今後の原油相場の動向が大いに
注目される。(了)

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