(学校で教えてくれない経済)
「GDPなどのデータ捏造問題に中国政府がようやく重い腰を上げた。」だが、李克強首相自身が「人為的だから参考にとどめるべきだ」と語ったという逸話は有名だ。なぜなら「地方公務員たちは、数値の不正な操作が発覚する怖れよりも昇進という目の前にぶら下げられたニンジンの方が大事なのだ。中国国家統計局の統計は、結局は地方レベルで提出される結果に依存しているからだ。」「李首相は四半期ごとのGDPを見る前に経済統計の「副指標項目」にある「鉄道貨物量」や「電力消費量」に目を通す」と、1月21日付けのニュ―ズウイーク誌日本版最新版にジェームズ・バ―カ―記者が書いていた。「地方政府から報告されるGDPの全てを合算すると、全国値として中央政府が発表する数値を大幅に上回ってしまう。2011年にはその差がトルコのGDPに達した。年初の記者会見で、中国国家統計局、馬建堂局長は「今年こそこの問題の一部解消に取り組む。」と発言したがと書いた。
統計の話では中国ほどひどくなくともアメリカの統計も、例えばGDP統計は、仮数字、修正、最終と3段階の発表を当り前のように続けている。12月の米雇用数は7万人台の増加を材料に株が売られたが、12月の米小売り高が11月比0.2%増と発表されるとNYダウは180ドル近く値上がりした。16日のNY市場ではGoldmanSachs、Citiの決算を材料に株が売られ、NYダウは前日比64ドル安、16,417ドルで取引を終えた。エコノミストは商売だから、GDP,雇用、住宅、小売り企業決算を発表前に予測を出し結果が出ると、予測通り、予測以上、予測以下と評価して相場を上下させる。予測は外れるためにあるという名言もある。データも大事だが、しっかりとした自分なりの物差しがないと、身がもたない。
先のニューズウイーク誌最新版に「ウオール街に響く「過労死」の足音」と題して「人もうらやむ高給取りの金融マンがストレスから突然死するケースが続出している。」とリア・マルガス記者が書いた。「米金融業界ではリーマン・ショック前のピーク時に比べて500万雇用が減った。ピーク時は莫大な報酬が転がりこんで来た。彼らは現実を生きていなかった。困難な時の衝撃がその分大きい。アメリカだけではない。欧州債務危機がピークに達した08年1月から12年12月期間、ギリシャ南西の総合病院循環器内科が地域の心臓発作発生率を調べたら入院を要する発作の発生率は債務危機以前と比べて44%増加した。人間の場合はカネが最大のストレス要因と言われる。順風満帆の人生に慣れている裕福で成功した人ほど歯車が狂い始めたとき病気になる。」と書いていた。
16日、NY市場では株は下げたが、NY原油は0.2%高、バレル94.16ドル、NY金も0.2%高、1,242.30ドルだった。米債券はほぼ横ばい。10年物国債利回りは2.846%。16日付けWSJ紙は大口の買い手、中国、日本が共に米国債を買い続け支えていると書いた。NY外国為替市場ではドルが売られ、1ドル=104.35円、1ユーロ=142.09円だった。データ漬で心臓発作で命を落としては何もなるまい。1月17日、阪神淡路大震災の19年目を迎えた。5時46分から法要が西林寺であり、今、帰宅した。いただいた命に感謝している。(了)
「GDPなどのデータ捏造問題に中国政府がようやく重い腰を上げた。」だが、李克強首相自身が「人為的だから参考にとどめるべきだ」と語ったという逸話は有名だ。なぜなら「地方公務員たちは、数値の不正な操作が発覚する怖れよりも昇進という目の前にぶら下げられたニンジンの方が大事なのだ。中国国家統計局の統計は、結局は地方レベルで提出される結果に依存しているからだ。」「李首相は四半期ごとのGDPを見る前に経済統計の「副指標項目」にある「鉄道貨物量」や「電力消費量」に目を通す」と、1月21日付けのニュ―ズウイーク誌日本版最新版にジェームズ・バ―カ―記者が書いていた。「地方政府から報告されるGDPの全てを合算すると、全国値として中央政府が発表する数値を大幅に上回ってしまう。2011年にはその差がトルコのGDPに達した。年初の記者会見で、中国国家統計局、馬建堂局長は「今年こそこの問題の一部解消に取り組む。」と発言したがと書いた。
統計の話では中国ほどひどくなくともアメリカの統計も、例えばGDP統計は、仮数字、修正、最終と3段階の発表を当り前のように続けている。12月の米雇用数は7万人台の増加を材料に株が売られたが、12月の米小売り高が11月比0.2%増と発表されるとNYダウは180ドル近く値上がりした。16日のNY市場ではGoldmanSachs、Citiの決算を材料に株が売られ、NYダウは前日比64ドル安、16,417ドルで取引を終えた。エコノミストは商売だから、GDP,雇用、住宅、小売り企業決算を発表前に予測を出し結果が出ると、予測通り、予測以上、予測以下と評価して相場を上下させる。予測は外れるためにあるという名言もある。データも大事だが、しっかりとした自分なりの物差しがないと、身がもたない。
先のニューズウイーク誌最新版に「ウオール街に響く「過労死」の足音」と題して「人もうらやむ高給取りの金融マンがストレスから突然死するケースが続出している。」とリア・マルガス記者が書いた。「米金融業界ではリーマン・ショック前のピーク時に比べて500万雇用が減った。ピーク時は莫大な報酬が転がりこんで来た。彼らは現実を生きていなかった。困難な時の衝撃がその分大きい。アメリカだけではない。欧州債務危機がピークに達した08年1月から12年12月期間、ギリシャ南西の総合病院循環器内科が地域の心臓発作発生率を調べたら入院を要する発作の発生率は債務危機以前と比べて44%増加した。人間の場合はカネが最大のストレス要因と言われる。順風満帆の人生に慣れている裕福で成功した人ほど歯車が狂い始めたとき病気になる。」と書いていた。
16日、NY市場では株は下げたが、NY原油は0.2%高、バレル94.16ドル、NY金も0.2%高、1,242.30ドルだった。米債券はほぼ横ばい。10年物国債利回りは2.846%。16日付けWSJ紙は大口の買い手、中国、日本が共に米国債を買い続け支えていると書いた。NY外国為替市場ではドルが売られ、1ドル=104.35円、1ユーロ=142.09円だった。データ漬で心臓発作で命を落としては何もなるまい。1月17日、阪神淡路大震災の19年目を迎えた。5時46分から法要が西林寺であり、今、帰宅した。いただいた命に感謝している。(了)