ミドリ色の屋根は永遠に~René Simardに首ったけ~

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2つの”L'oiseau”

2008年08月10日 | ルネの仏語の歌
第29回夏季オリンピック北京大会が開幕しました。

 驚異的な成長を続けてきた「巨龍・中国」。社会主義国の下で、過去最多の204カ国・地域から1万1193人の選手が参加し、史上最大の五輪が実現しました。しかし、人権問題に注がれる海外からの厳しいまなざしと、内なるテロへの不安。大気汚染や食品の安全管理の問題など、さまざまな矛盾を抱えつつ、夜空を彩る3万発の花火が祭典の始まりを告げたのでした。 

        ▲オリンピック・グッズを前にした
            当時のモントリオール市長とルネ

        ”Passion Rene Et Nathalie Simard”より

 ルネがテーマ曲を歌ったモントリオール・オリンピックは、1976年7月17日(日本時間18日)から8月1日まで開催されました。ボイコットや大規模なストライキ、市の財政を圧迫する膨大な負債など、問題の多いオリンピックであったことは過去ログでも何度か書きました。そして、日本のルネ・ファン・クラブ『メープル・メイツ』の会報に書かれていた内容とは異なり、『モントリオール讃歌』が何故開会式で歌われなかったのか。また、ルネが歌う同曲がボイコットされ、一般公募で選ばれた別の曲が採用されたという記事が存在しながら、実際には『モントリオール讃歌』が閉会式で流れ、日本でもニュースのBGMとして使われていたのは何故かなど、謎は残されたままです。

 北京オリンピックの開催に合わせて、『モントリオール讃歌』の仏語版”Bienvenue à Montréal”を訳し始めていました。
 「”モントリオール讃歌”は評判が良くなくて、あまり使われる事は無かった。そしてそれは、つまらなくてあまりにも商業主義な内容だったからだ。」と書かれた記事に、私はずっと疑問を抱いていました。確かに、「モントリオール」を連呼し、アピールする内容の歌詞は商業主義的にとらえられてもしかたがないかもしれません。しかし、世界平和を歌う英語詞の内容がどうしてつまらないのか、良く理解できませんでした。ところが仏語詞の方には、少々引っかかるフレーズがありました。そこに『モントリオール讃歌』の謎を解く鍵の1つがあるのではないかと勝手に想像して、次回の記事で紹介するために翻訳を急いでいます。仏語歌詞が指し示しているものは何なのか、みなさんにも推測していただきたいと思っています。
 
※カテゴリ「モントリオール讃歌」参照
http://green.ap.teacup.com/applet/rene_simard/msgcate12/archive


     ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪


 ルネのデビュー曲”L'oiseauが、日本のTVアニメ『名犬ジョリー』のもとになった人気TVドラマ『ベルとセバスチャン』の主題歌であったことは、過去ログで紹介いたしました。私は、この曲がルネのために作られたオリジナルだと思っていたので、ちょっぴりショックでした。ちなみにデビュー・アルバムに収録されている”La Sirene Aux Longs Cheveux”(※16)も同ドラマの挿入歌です。以前YouTubeで劇中の船上のシーンと一緒に公開されていたのですが、現在はありません。

※過去ログ「ルネとデビュー曲”L'oiseau(鳥)”」参照  
http://green.ap.teacup.com/rene_simard/182.html

         ▲デビュー・シングル”L'oiseau”

 久しぶりにYouTubeで検索していて気付きました。ルネが歌う”L'oiseau”は、オリジナルとは分けて表示されているのです。他の歌手が同曲を歌う時も、TVドラマ『ベルとセバスチャン』の”L'oiseau”か、ルネの”L'oiseau”の歌い方に分かれるのです。

 オリジナルでもあるTVドラマ”Belle et Sébastien(ベルとセバスチャン)”のテーマ曲の”L'oiseau”は、可憐な感じで、細く高い声で淡々と歌われています。歌っているのはセバスチャン役の少年Medhi(当時12歳)(※17)。”L'oiseau”を作曲したCecile Aubry(フランスの女優)の息子だそうです。
 そして、彼と同じ歌い方をしているのは、ルネがユニセフのキャンペーン・ソング『美しい星』の仏語版”Laissez-nous Au Moins Le Soleil”を歌うきっかけを作ったフランスの少年グループ”ポピーズ(Les poppys)”(※12)、少年少女グループの”Vox Angeli(天使の声)(※13)と、同グループのルイ=アレクサンデル・デシレ(仏語読み)(※14)。YouTubeでも映像が紹介されていますのでご覧ください。


 それに対し、ルネは、力強く存在感のある声でドラマティックに歌っています。ルネの歌い方なのは、ルネのナタリー・シマール(※6)とJacob Guay(※7※8) 、そして謎のおじさんたち(? 笑)(※15)。過去ログで紹介した時にはなかった映像もたくさん見つけましたので、以前紹介したものとTVドラマ『ベルとセバスチャン』の映像も一緒に紹介したいと思います。
 ちなみに、ルネがデビューしたのは9歳の時。抜群の歌唱力と女の子のように可愛い容姿に、「こんな息子がほしい」と、最初に心をうばわれたのはケベックの母親たち。ルネの成長と共にティーンの女の子たちもファンになり、ケベックでは「ルネに恋していない女の子なんていなかった」とカナダのルネ・ファン、ソフィーさんも語っているくらい。その原点となる デビュー当時の"L'oiseau"のYouTube映像と共にいろいろな "L'oiseau"をお楽しみください。


1 ”Génération'70”という番組でルネが紹介された時の映像。 "L'oiseau"の他に”C'est Demain”を歌うルネや、日本、フランスでの活躍、妻マリー=ジョゼの少女時代のCM、レジス、ジャン=ロジェ、ナタリーと出演した、缶プリン『ローラ・スコール』の牧場バージョンのCMなどがご覧いただけます。
Génération'70 - René Simard chante "L'oiseau"
http://jp.youtube.com/watch?v=lg_VYnV3yO8

2 前出の番組の "L'oiseau"の部分だけの映像です。
René Simard - L'oiseau
http://jp.youtube.com/watch?v=skWaH8KuiPc&feature=related

3 1975年の『スプリング・コンサート』の時の "L'oiseau"です。 感情入り過ぎなくらい熱唱しています!
L'Oiseau... René Simard
http://jp.youtube.com/watch?v=BEIcPgakbdE&feature=related

4 1993年の”Festival Juste Pour Rire”で32歳のルネがノリノリのハード・ロック調で歌う "L'oiseau"です。ブチ・シマール役の男の子のカツラがちょっと不自然(笑)。
L'oiseau... René Simard
http://jp.youtube.com/watch?v=1VEdDIvymas&feature=related

5 1998年11月1日の”GALA de L'ADISQ”で、セリーヌ・ディオンが”L'oiseau(鳥)”、ルネがセリーヌのデビュー曲『鳩ーUn Colombeー』を歌っています。
Une Colombe & Le Temps Qui Court
http://www.dailymotion.com/relevance/search/Rene%2BSimard/video/x13ftj_une-colombe-le-temps-qui-court_music

6 ルネの妹ナタリーが歌う "L'oiseau"
Nathalie Simard - L'Oiseau
http://jp.youtube.com/watch?v=i1MEz8sEqSM

7 ルネの歌い方で "L'oiseau"を歌うJacob Guay の映像
"L'oiseau"de René Simard chanté par Jacob Guay 7 ans
http://jp.youtube.com/watch?v=ZCrQbArg-Gc&feature=related

8 前出のJacob Guay 8歳の時の"L'oiseau"
Jacob Guay 8 ans chante l'Oiseau de René Simard
http://jp.youtube.com/watch?v=LGsMYYIbRds&feature=related



9 『ベルとセバスチャン』のオープニング映像と画像のスライドショーに"L'oiseau"の歌詞を重ねた映像です。
Belle Et Sebastien - (MultiSung & Lyrics!)
http://jp.youtube.com/watch?v=m999M32Q-no&feature=related

10 配役の紹介後、雪の中セバスチャンがベルを呼ぶシーンから始まり、家族が心配しているところにセバスチャンが帰ってくる劇中の一場面が紹介されています。
Belle & Sebastien
http://jp.youtube.com/watch?v=c1D2s3En96c&NR=1

11 『ベルとセバスチャン』の各シーンのスライドショーと共に、セバスチャン役のMedhiが歌う”L'oiseau”
Belle et Sébastien
http://jp.youtube.com/watch?v=4Oz70erK5sY&feature=related


12 ルネが『美しい星』の仏語版”LAISSEZ-NOUS AU MOINS LE SOLEIL”を歌うきっかけとなった、フランスの人気グループ”Les poppys”の歌う "L'oiseau"
Les poppys - Belle et Sébastien
http://jp.youtube.com/watch?v=kPXFbwh0Kes&feature=related

13 少年少女ヴォーカル・グループ”Vox Angeli”が歌う” L'oiseau”
Vox Angeli L'oiseau
http://jp.youtube.com/watch?v=MgYyzncFsqU&feature=related

14 ”Vox Angeli”のルイ=アレクサンデル・デシレ(仏語読み)の"L'oiseau"
L'oiseau Louis Alexander Désiré de Vox Angeli
http://jp.youtube.com/watch?v=oPpcQRu2n-w

15 「『ベルとセバスチャン』のテーマ、"L'oiseau"とルネ・シマールの成功」というタイトルが付いているので、期待して観てみたら、ルネと同年代のおじさん4人が"L'oiseau"を歌っているだけの映像でした(苦笑)★
l'oiseau,Belle et Sebastien theme & succes de Rene Simard
http://jp.youtube.com/watch?v=2WNLZxgn87g

16 『ベルとセバスチャン』の挿入歌”La Sirene Aux Longs Cheveux”の曲と共に綴るルネのスライドショー。 
Rene Simard - La sirene aux longs cheveux
http://jp.youtube.com/watch?v=Ub-RICftR9o

17 セバスチャン役のMedhiの幼少時代から少年時代の映像が紹介されています。『ベルとセバスチャン』の場面も出てきます。
Medhi
http://jp.youtube.com/watch?v=OfhPO4HLY58&feature=related

 私たち日本のルネ・ファンにとって、"L'oiseau"は、ルネの"L'oiseau"こそがオリジナルであることは間違いありませんね。


             ♪最新情報♪

 kyunkyunさんから「ルネ・シマール日記」にいただいた情報です♪
 kyunkyunさんは、海外の音楽SNSサイト「imeem (アイミーム) 」に、ルネの歌声を一人でも多くの人に知ってもらいたくて、今回取り上げたルネのデビュー曲"L'oiseau"と、『ミドリ色の屋根』の仏語版”Non Ne Pleure Pas”をアップをしてくださったそうです。(このサイトは楽曲についての条件がクリアされていれば、合法的にアップロード出来るのだそうです。)
 是非みなさんもアクセスしてルネの曲を楽しんできてください♪

※imeem内、kyunkyunさんの“melody kyunkyun”musicページです。
http://www.imeem.com/people/q4Ndo4w/music/


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ピアノの聴こえる道

2008年08月02日 | ルネの日本語の歌
 カナダのルネ・ファン、シャンタルさんの音楽サイト”bebo-musicographiesimard”で、ルネの全曲日本語アルバム『君のすべてがほしい/ルネ』が聴けるようになりました!!



 この記事を書くに当たり、ダメモトで確認に行きましたら、何とっ! ”musicographiesimard”の君のすべてがほしい/ルネ』が聴けるようになっていました! シャンタルさんに感謝っ!! 早速久しぶりに全曲堪能してしまいましたよ♪ みなさんも是非、お聴きになって来てくださいね♪
http://www.bebo.com/MusicAlbums.jsp?MemberId=2591195085

 そして、今回紹介いたしますのは、同アルバムに収録されている『ピアノの聴こえる道』です。


 ピアノといえば、ルネ・ファン・クラブ『メープル・メイツの会報に掲載された”RENE A TOKYO”に、ノリノリでピアノを弾くルネ画像があります。でも、実際には、当時のルネはほとんどピアノを弾きませんでした。家には楽器がたくさん揃えてあったようですが、歌うことに専念していたルネは、ピアノだけでなく、ほとんどの楽器を習ったり弾いたりしなかったと、インタビューで答えています。

       
 また、カナダのコミュニティー”Passion Rene et Nathalie Simardでも、ピアノを弾きながら歌うルネと、耳をふさいでいるレジスの写真が紹介されています。こちらは来日当時よりずっと以前のものなので、ふたりともまだまだ幼い感じで可愛いですね♪  
 

 そして、ルネのデビュー25周年記念誌にも掲載された大人のルネ。楽譜を見ながらピアノにもたれているポーズが素敵でしょう?

     ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪


 さて、ここで紹介する曲は、ピアノを弾く少女に恋する少年の歌です。どちらかというと、恋に恋しているような、幼く淡い恋心が歌われています。

 私のイメージでは、この物語の舞台背景は、ルネが当時住んでいたオルレアン島(プリンス・エドワード島でも良いですね)。並木やそれぞれの家の生け垣が続く坂道を上ると少女の家がある…という感じ。少女の家は白い壁にミドリ色の屋根(笑)、張り出し窓にレースのカーテン。ピアノは普通のピアノのイメージですが、グランドピアノでないと、弾いている姿は窓から見えない? 少女は『赤毛のアン』のダイアナみたいな感じです。

 曲については、ぐっと抑えた前半部をしっとりと歌うことで、垣根越しにそっと見つめるだけの切ない気持ちを、そして曲の最後では、溢れる想いを伝えたいという、気持ちの高まりを表現しているように思います。イントロでピアノの音が段々大きくなっていくのは、少年が、恋している少女の弾くピアノの音をうっとりと聴きながら、少女の家に続く坂道をゆっくり歩いていく感じを出すためなのでしょう。

 このアルバムのタイトルにもなっている『君のすべてがほしい』を製作する時、ルネの声質やパーソナリティ、今までの路線でいくかどうかなど、関係スタッフが集まって協議したそうです。ルネの声が一番良く聞こえる調や、ルネが日本で活躍していくために適した曲について話し合っています。このアルバムの曲も、その時の協議内容を基盤に作られたのだと思います。ほとんどの曲が、ルネの歌唱力を生かした今までの路線を崩さずに作られているのに対し、『ピアノの聴こえる道』はどちらかというと単調で、製作側のチャレンジは認めますが、残念ながらこの曲は、私にとって気に入っていた曲ではありませんでした。

※過去ログ「”君のすべてがほしい”制作裏話」参照
http://green.ap.teacup.com/rene_simard/131.html



      ピアノの聴こえる道

山上路夫(作詞) 村井邦彦(作曲) 松任谷正隆(編曲)

坂道の上の 小さな家から
いつでも聴こえる ピアノの音が
窓ごしに見える 少女の姿に
いつしか僕は 恋してた
垣根のそばに 立ちながら
あなたのピアノ 聴いている
この僕の恋ごころ
悲しいほどの 胸のうち
いつかとどいて あの人に

夕闇がせまり 小さな窓にも
明るくともるよ ランプが一つ
カーテンごしに ソナタがひびく
あなたは僕に 気づかない
あの部屋の中 二人だけ
あなたのピアノ 聴ける時
今日もまた 夢見てる
悲しいほどの 胸のうち
いつかとどいて あの人に

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