柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

ガン患者と同じ家族の動揺、それを受けるのが事前相談です!

2012年09月19日 | 事前相談・アフターサポート
先月、知り合いの奥様が癌で亡くなりました
今年の5月に癌と診断され、その場で余命半年と宣告を受けたそうです
今は本人にも余命が告げられるんですね

まだ60代後半で、いつも元気な方でした

周囲の私たちでさえ、それを聞いて胸がドキドキしたのに
ご本人や家族は、どんなお気持ちだったのでしょう

癌宣告を受けると多くの方が、衝撃を受け頭が真っ白になって
何を話されたのか覚えていない、と聞きます

それから不安や食欲不振や抑うつ状態になるそうです
何も手につかないし、うつ状態になる方もいます

そんな時に、癌治療を熟知している医師が
患者さんの精神的なサポートをして支えてくれる医師がいます

『精神腫瘍医』と呼ばれていますが
癌患者だけでなく、その家族をも診療してサポートをします

患者の精神状態が悪いと、癌の進行を早める結果にもなります
その家族の精神状態が悪いと、患者の気持ちにも大きく影響します

まだ、日本では少ないけど一部の病院で「精神腫瘍科」があるそうです
この科を多くの方に知ってもらいたいし、もっと全国の病院にできるといいですね


癌患者の精神的打撃は
家族を亡くした方の「グリーフワーク」を体験する状態に似ています

そうなんです

ガン宣告を受けた患者の動揺や抑うつを研究し、その過程は
家族を亡した遺族にも同じ傾向があるとわかり
遺族のグリーフケアは始まりました


葬儀の事前相談に見える方は
『家族がもうすぐ死ぬかもしれない』という状態の方ですね

以前、事前相談にいらした人ですが
葬儀のご相談途中から、自分の不安や悩みを話だし
結局葬儀の相談にはならず、帰って行かれた方がいます

ところがこの方の帰られる時の表情は
安心したような、落ち着いた感じでした

きっと、その方にとっては
葬儀の相談より、もっと必要な時間だったのかもしれません

事前相談では、相談に答えるだけでなく
いかにその方の、声に出さない不安を聞き取るか?が重要になります

それができると、葬儀の見積もりよりも
葬儀社を決める手立てになるのです

そんな相談者を増やしたくて、事前相談セミナーをやっています


今回は、私の事前相談も見ていただきますし
ロープレを多く取り入れ、より実践的にしてみました

ユニコム主催のこのセミナーは4回目になりますが
毎回、もっと教えたくなり、いつも時間が足りない気分になります

私が後何年間、人に教えることができるのか?
そう考えると毎回のセミナーがとても大切に感じます

葬儀は奥深く素晴らしい仕事なので
多くの葬儀担当者にこの醍醐味を感じてもらいたい
私の知識でよかったらもっと役に立ててほしい、と
勝手に一人で燃えてます

熱く吠えて、ご迷惑をかけますが
間もなく燃えつきますので、御辛抱を!


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