丸田陽七太を破って、日本フェザー級タイトルを関西リングから奪った怨敵(笑)阿部麗也の初防衛戦が、日本拳法出身のサウスポー、前田稔輝に決まったというニュース。
「おお」と思うカード決定でした。
12月3日、後楽園ホールとのこと。
天才を自称し、抜群のスピードとセンスを持ちながら「手が合わない」相手だと苦しいところもあった阿部ですが、二度のタイトル挑戦失敗を経て、冷静に相手を見て対応し、労を厭わぬ攻防の質量を身に付けてきた感があります。
手数のみならず、こまめに動いて角度を変え、距離を切り換える「足数」も多いボクシングで丸田を攻略した試合は、その集大成のひとつだったかもしれません。
挑む前田稔輝は、高い集中で際どく外す防御と、振りが小さく鋭い左のカウンターパンチを持ちます。
そのレベルはかなりのところまで来ていますが、今の阿部麗也となると、ちょっと早いかなあ、という印象でもあります。
長い試合になって、攻防ともに、少しずつ解け、綻ぶところが出てきたら、苦しいかも、という。
ただ、こちらも楽な試合ばかりでなく、一時苦しい試合もあって、それを乗り越えた上で、ここのところKOパンチの威力に目を見張るような試合をしています。
ことに左ストレート。タイミング合わせが出来て、それが決まれば、相手どうあれもう関係ない、と言って良いでしょう。
阿部にとっても、かなり怖さのある挑戦者でしょうね。
東西のサウスポー対決、新旧対決、そして対象的な「軟」と「硬」の対決、という印象です。
これは好カードですね。
しかし12月...土曜日ではありますが、前後の遠足予定もあり...うーん、というところです。
G+放送の興行ではあるんですが、生中継かどうかはちょっとわかりません。
12月上旬というと、尾川堅一と内藤律樹の再戦というビッグカードが録画放送になった事例もあります。
野球はとうに終わってるんやから、と思うんですが、何かゴルフを録画放送でやってたりとかしました。意味不明です。
何とか生中継をお願いしたいです。是非に。
あと気になるのは、12月3日の「枠」がこれで決まってしまうと、話題のジョンリエル・カシメロvs赤穂亮戦、日本開催は難しくなるのでは、ということですね。
まあ、もしダブルメインみたいな話であれば、豪華で大変結構なんですが、それは難しいのでしょうし。はてさて、です。
もちろん阿部くんは前田くんにはやや早いとは思います。阿部さんの動きを見る時間が長くなってしまい、ポイント失い続ける展開になると厳しい。ただ左の威力にかまけない丁寧な戦いぶり、硬派な前田くんの勝負、期待します。佐川くんに丸田くんと、フェザー級も良いですね。
問題は清水さん。この国内戦線に全く絡まずに何してんのか。世界?一体どうすんのか。進展ゼロですね。
まだまだ阿部が有利とは思いますが、前田はひょっとしたらと思わせるものがあります。試合内容も期待出来ますし、ライブ中継があると嬉しいのですが。
赤穂-カシメロはどうなるのでしょうね。そしてカシメロは拓真とも交渉中の噂がありましたが、これがないとなると拓真は誰とやるのか。井上-バトラーのアンダーも、11.1に負けじと充実させて欲しいです。
12月は井岡の試合もあるでしょうし、こちらもアンダーを期待できる。11、12月の国内は本当に楽しみです。
見合う緊迫の展開は、前田も木村蓮太朗戦や新人王戦で経験していますが、阿部はもっと上の試合を経て今があるわけですからね。ただ、新旧交代というものは、不利とされた若い方が、戦前の評を覆すものであり、前田にはそれを出来る可能性があるとも思います。
清水聡は本当に音沙汰無し、ですね。ジムで練習とか、合宿参加とか、なんにも報じられませんね。それこそ再起を目指す丸田と、井上バトラーのアンダーで対戦とかなれば凄いですが、まあ無いでしょうからね。はてさて。
>海の猫さん
帝拳のカードでも、ジム側には何の権限も無く、G+側が編成の都合で生中継やるか録画かを決めて通達してくるとのことですね。それこそカードの良し悪し関係ないっていう話で、如何なものかと思いますが...。
赤穂、カシメロは日本か韓国か、という話でしたが、カシメロが勘違いしてるのかなあと思ったんですけど、どうなりますかね。韓国でやって多くが見るのかどうか。かつての韓国は、大衆レベルでボクシングが広く見られ、通暁する層もかなりいたと思いますが、反面、日本以上にナショナリズム的な色も濃く、外国人同士のカードが受け容れられるとは思えないんですけどね。
拓真はカシメロの話があったんですか。いずれにせよ今回はなくなりましたね。あくまで私の勝手な想像ですが、122ポンドにひとり、元世界王者の人がいてますから、やってほしいなあと思うんですけど、どうですかねえ。