今日は、WOWOW様のおかげで生中継を見られる、ありがたやありがたや、な日曜日。
なのですが、先週に引き続きMotoGPも生中継。しかも開催地が豪州なんで、時間丸かぶり。困ったものです。
とはいえ、私のGP好きやトラキチ(最近、すっかり感情を失っていますが)は、
所詮は拳キチの片手間ですので、当然ボクシングを優先して、GPは録画で見るわけですが。
ロマゴンとゴロさんの強さを堪能したあと見たGPが、これまた3クラス揃って、
それぞれにただ事では済まない、トンデモ展開連発で、全部見終えた今、へとへとに疲れております。
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ということで本題に戻りますが、ゲンナジー・ゴロフキンとローマン・ゴンサレスは、
それぞれに迎えた強敵相手に、揃って見事な、盤石の強さを見せつけてくれました。
かつて軽量級最強のパンチャーとして売ったハワイアン・パンチ、ブライアン・ビロリアは
初回早々からぐいぐい出てプレス、左ダブルを飛ばして先制。迫力満点。
普通の選手なら、これでイモ引いてしまいそうなものですが、強い構えで押し返すロマゴンがまた凄い。
左ボディを返し、右ストレートを上に。相変わらず、パンチとパンチの繋ぎが滑らかで、
なおかつ重いパンチを、空いたとこ空いたとこに打ち込んでいく。
3回、接近戦で振りの小さい右をカウンター、ダウンを奪う。
その後も、ひとつの動作で数発打つコンビネーションを駆使し、ビロリアを攻め立てる。
ビロリアの堅いガードを、内外に打ち分けるコンビで徐々に崩していき、8回に右ヒット連発。
9回、チェックの後の攻勢でストップとなりました。
毎度の通りの強さ。何が凄いといって、対するビロリアに衰えや疲弊などがまったく見えなかったこと。
にも関わらず、その圧力を早々に撥ね付けて、以降、ほとんどまともに攻勢を許さず、攻め落としてしまった。
冷静に、緩み無く、相手が反撃の手を、意志を失うまで続く、圧倒的な「城攻め」の如き攻撃ボクシング。
ローマン・ゴンサレス、またしても盤石の強さでした。
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続いて登場のゴロフキンも、IBF王者デビッド・レミューを終始圧倒しました。
こちらは、こういうと悪いですが、ロマゴンに対するビロリアとは違って、試合前から、
ちょっと格違いかな、という予見があり、実際の試合もほぼその通りかな、という印象でした。
立ち上がりから、ゴロフキンの正確なジャブが立て続けに決まる。威力、正確さが凄い。圧倒的。
レミューは序盤ほとんど打つ機会なし。
3回から少し手が出るが、4回左突いて出た後、ゴロフキンが少し「タメ」を作って打った左フックがヒット。
5回、左ボディでレミュー、ダウン。
この後はレミュー健闘も、長短上下の打ち分け自在なゴロフキンが圧倒。
8回、連打から右が決まってストップ。これまた圧勝でした。
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フライ級とミドル級の、盤石強打のチャンピオンの揃い踏みは、相手が共に強いにもかかわらず、揃って圧勝。
試合展開も、似た感じのものになり、終わり方も同様でした。
ビロリアの強打と圧力を、いつも通りの、繋ぎの滑らかな「強連打」で撥ね付け、攻め落としたロマゴン。
強く正確なジャブで、レミューの強打する機会を、早々からほぼ封じて見せたゴロフキン。
共に圧勝と書きましたが、彼らに僅かな隙や緩みがあれば、そこから展開を変え、結果を覆すだけの力を、
それぞれの対戦者は間違いなく持っていたはずです。
しかし、リングの上には、その可能性を封じ込め、打ち砕く強固な意志を持つ王者が君臨するのみでした。
マジソン・スクエア・ガーデンのリングで、強敵相手に隙の無い、揺るぎの無い試合を展開した王者ふたり。
健闘するビロリア、レミュー相手に、じっくりと攻めて勝つ「城攻め」の展開は、王者の名にふさわしい、
風格ある闘いぶりだったと思います。それを存分に見られた二試合でした。
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いやー、やはり世界の一流というのは凄いなぁ、とWOWOWを見終えて、
さておっかけ再生でGP見るか、と気軽に見始めたら、上記のとおり3クラス揃ってトンデモ展開でした。
Moto3ではチャンピオン争いのポイントリーダー、ダニー・ケントが無茶な切り込みをして、空中で一回転。
しかもバスティアニーニ他数名を巻き込んでリタイア。いつもはわざと順位下げて、後から追い抜くのが常ですが、
最近は柄にも無い無茶をしてはコケています。何がどうなっているのやら。まあ、無事で良かったですが...。
Moto2では中上貴晶が4位に入る。ちゃんと追い抜いて闘った上で。これはめでたしめでたし(^^)
で、MotoGPですが、ロレンソ、マルケス、ロッシにイアンノーネの4人が「こんなん、漫画でも無いやろ」
というようなデッドヒートを繰り広げ、見てるこちらはTVの前でうわわー、と声を上げることたびたび。
最後はマルケスが、ラストラップでファステストをマークしてロレンソをブチ抜き逆転勝利、という信じがたい結末。
もはや言葉もありませぬ。やっぱ化け物ですね、この子。
チャンピオンシップはロッシとロレンソ、ヤマハのダブルエース同士の差がまた詰まり、もうどうなるかわかりません。
こちらもやはり、世界最高峰の皆さんが、その力と技を存分に見せてくれた、とても贅沢な時間でした。
しかし、以前からちょくちょくあるんですが、ボクシングの生中継と被ると、本当に疲れます。
平凡な、というか、普通のレースならまだいいんですが、今日みたいなのは...(笑)
なんか、タイトルマッチを5試合見たあとみたいな気分です。それも全部名勝負!という感じで。
今日は半日、TVに釘付けでしたが、本当に贅沢な時間を過ごせました。
ありがとうございます。ロマゴンは考えたら3階級に渡って長いことやってて、あの闘いぶりは驚異ですね。ドネアとの闘いは、体格面とスピードで不利でしょうが、あれこれと「巻き込む」展開になったらロマゴンでしょうか。ドネアの姿を井上に投影することは、ファンである我々より先に、井上本人がそうしているんでしょうね。相手のパンチを外して、ガードが戻るまでに打つ左フックは、ドネアの模倣だと本人が語っています。彼の世代の軽量級ボクサーは、ドネアが「流行っていた」時代の、直撃世代なのかもしれませんね。良い素材が良い時代に成長期を迎えた好例かもしれません。これがハメド流行期だったら、好ましくない成長の仕方をしていたかもしれない、とか言い出すと話が長くなりますからこの辺にしますが(笑)。
とりあえずロマゴン戦に至るまでの、井上尚弥のリスタートと、その過程に大いに期待ですね。HBOの興行に、あちらから請われて出向く日本人ボクサー...またひとつ、大きな夢が実現しそうですね。
ロマゴンの強さはもう開いた口が塞がらない状況で、つべこべ語る技量が俺にはありません(笑)。
ただ最近いつも考える事がありまして、今このタイミングでですよフライ級にドネアが登場していたら…。
どうしてもあのカウンターをもロマゴンには通用しないものなのか…、いや、これしかないと思っています。
そこでドネア戦は空想しか出来ないわけですが、1人それにもっとも近い選手が思い浮かびます。
井上尚哉、この選手こそロマゴン攻略の一番の可能性を感じます。
ロマゴン戦までのキャリアに期待してます。
へー、国際色豊かなんですね。アズランの応援ならマレーシアGPでも出来るでしょうから、違う国の人でしょうか。
長谷川vsモンティエルは、二階席から見ましたが、それでも緊迫感は物凄いものがありました。もっとも、終わったあとは真っ暗でしたが...。
アズランの追い上げには反応してなかったのでタイ人かな?
ボクシングでも そうですが、現場の空気感は現地じゃないと味わえ無いんですよね~。
長谷川×モンティエルの空気感は味わいたかったな~
もてぎ、今年は雨で色々大変でしたね。こちらはTVつけたら練習走行の真っ最中で、アレ?という感じでした。
ペドロサの復活は良かったですが。
ロマゴンは評価急上昇ですね。八重樫、ソーサ、ビロリア相手に、全部真っ向勝負で総なめですから、恐ろしいです。新井田戦は凄い勝ちっぷりでしたね。ミニマムからフライにかけて、強豪を数え切れないほど倒してますから、当然といえば当然なんですが。
MotoGPは何度も声を張り上げてしまいましたね~。茂木も こんなバトルが見れたら嬉しかったんですが…。
ロマゴンは あちらでも ようやく評価されてきたようなので もう日本での試合は無くなるのかしら? 僕、新井田×ロマゴンは生観戦だったんですが 伝説は あそこから始まったんですよね~
戦慄の夜でした…
両者共に強敵相手に完勝でしたね。ゴロフキンにはコットかカネロ、ロマゴンにはエストラーダがいますから、そこがひとつの節目になるんでしょうが。ハグラーvsゴロフキン、ユーリvsロマゴンは時空を越えた夢ですね。ハグラーはムガビ戦のような死闘の末に勝てるかどうか。ユーリのワンツーにロマゴンはいかに対抗するか...。
>R35ファンさん
きついですが比べちゃいかんですね(笑)。ロマゴンは下半身が柔軟かつ強く、階級上げて分厚くなった上体を支えていますね。また、肩の振り方、下肢のリズムが独特で、読みにくい連打であることも、滑らかに連打出来る要因でしょうか。
ゴロフキンは節々も強いし、身体全体も強いですね。それでいて柔軟で、攻防共に無駄なくパワーを発揮します。今回はジャブの威力を見せつけましたね。
コットのキャッチウエイトに関するコメントは、見事なまでの居直りで、私もすっかり失望しました。今回はカネロもお付き合いするようですが、しょうもないやり口を引き継いだりはしないでほしいですね。井岡については方針の変更があるかもしれませんので、来年以降を見守るとしましょう。レベコとの再戦に勝てると決まったわけでも無いですが、勝つと仮定して。
>武衛さん
今回、ゴロフキンは確かにこれまでと趣の違った攻め口でしたね。仰るとおり、レミューの力を警戒していたのでしょうが、それを感じさせないくらいの封じ方でした。私はカネロがコットに良い内容で勝てば、ゴロフキン攻略の可能性もあるかと思っていましたが、今回の危なげない勝ち方を見ると、ちょっと見方が揺らいでいます。それでもこれ以上ない好カードでしょうが。アンドレ・ウォードは正直、あまり関心がなくて(笑)もし対戦するなら、ただひたすらにゴロフキンの勝利を願うのみ、ですね。
ロマゴンの将来に、井上との対戦があるとして、その勝敗は、今は良い具合に収まっている下肢と上体のバランスが、プラス3ポンドの肉体を作り上げることで、どう調整出来るかにかかっているように思います。そこに崩れがあった場合、井上の勝機が増すかなと。もちろん、ボディ攻撃の端緒を掴む可能性も。
それが今回の彼は本当に厳しく、全く雑さを排除して試合をコントロールする事に専心している感がありました。多分無理矢理KOを狙いに行けばもっと決着は早かったのでしょうが、絶対に負けない戦いに徹したように見えましたね。流石の彼もレミューの剛腕は警戒に値すると見ていたのでしょうが、それが結果として、より残酷な実力差を浮かび上がらせたと言うべきか。あれだけの大砲を持つ男にこんな『勝利に徹した』ボクシングをされて勝てるミドル級戦士は誰も居ないでしょう。アルバレス・コットの勝者でも100%勝ち目はない。こうなったらアンドレ・ウォードにお出まし願わなければ打倒ゴロフキンは現実的な話にならないでしょうね。
ロマゴンはこの試合を以って、名実共にフライ級最強の地位を確固たるものにしたと言えるでしょうね。勿論エストラーダの存在はありますが、前にも言った通り破壊的威力の持ち主でなければロマゴンの猛攻を止める事は不可能です。ロマゴンの足を止めるだけの一撃がなければ。そしてその勝利の鍵はボディにあると見ます。さしものロマゴンもボディの耐久力は鉄壁ではなく、本人も試合後にビロリアのボディは痛かったと述べています。八重樫戦でもいいボディ貰った時だけ動きが止まりました。これも前にも言った気がしますが、例の怪物は先輩の戦いとこのビロリアの戦いを大いに参考にすべきと思います。言われなくても研究しているでしょうが。
しかしまあロマゴンは何であんなに上下左右長短緩急自在に滑らかにパンチを繋げるんですかね。ビロリアの強い左、右ストレートはそんな簡単に破れるものじゃなかったでしょう。それをああも簡単に・・。凄いですわ。
その後やるからゴロフキン様も大変だなと思いましたが当たり前にやっつけるからこちらの破壊神様も凄い。あのジャブはストレート。それと前にも言いましたがこの方の手首や拳骨はどんだけ強いんでしょうね。拳痛めるだろうという角度や当たり方が何回か見られたのに。あの手堅い戦い方でジャブゴツゴツ当たる序盤で今日は勝つなと思いましたがレミューがただの1挑戦者に見えるんだから超人レベルですわ。
お二方ともあれだけ強打がありながらそれを当てにせずきちんと技巧で相手を攻め落とせるから挑戦者は不幸です。
もはやロマゴンはエストラーダ、ゴロフキンはカネロしか相手いないでしょう。
ちなみにキャッチウエイトやるコットやせせこましくなった井岡には何も期待しません。