昨日のU-NEXT配信、アンダーは酷い音ズレで、まるで腹話術の人の芸みたいでしたが、その中で見た最初の試合、セミセミですか、ウェルター級の試合が面白かったです。
地元の新鋭、8戦全勝7KOのトラボン・マーシャルに対するのが、戦績6戦5勝(4KO)1分ながら、WBAウェルター級の元暫定王者、というベネズエラ人、ガブリエル・マエストレ37歳。
見たことはないはずだけど、なんか聞いた覚えあるなあ、と思ったら、WBAが暫定王座削減策を打ち出したので、負けずして王座を失った、という話。
ああ、そういえばその直前に、明らかに負けてたような試合が勝ちになったとかで、えらく揉めてた試合があった、と思い出しました。
そのマイカル・フォックス戦の記事はこちらです。酷い話やなあ、と。
ところが実際見てみると、五輪二度出場、少ないキャリアで曲がりなりにも世界戦まで行っただけあって、マエストレがなかなか巧い。
低いガードで頭の位置を動かしながら、相手のパンチを目で外し、ポンポンと当てて攻め込んでいく。
もちろん相手がキャリアの浅い若手だから出来ることでしょうが、まるで古い映像で見たホセ・ナポレスのような。褒めすぎですか(笑)。
しかし風味としては、それこそアンディ・クルスに、さらに老けた味付けをしたような感じで、見ていて目を引かれました。
初回からヒットでまさり、2回には肩越しに右クロス、一発でマーシャルをダウンさせる。
追撃に出て、一発だけ右もらいましたが強引に攻め落とし、KO勝ちでした。
もちろん、世界戦のレベルだとこうはいかないのでしょうが、今回の試合について言えば、なかなか目を引く巧さと、勝負強さだったように思います。
もう37歳というのが残念ですが...しかし、PBCの興行に出ているのですから、また目にする機会があるかもしれません。
ちょっと興味あり、な選手でした。
ラッセル兄弟の豪腕サウスポー、スーパーライト級のゲイリー・アントゥアン・ラッセルは、ケント・クルスという選手を、初回に頭突きからの左強打という攻め口でダウンさせ、再開後、左のボディブローでフィニッシュ。
17戦17勝17KOの完璧レコード継続となりましたが、なんか荒いというか、カチ割り大工の仕事、みたいな。
試合開始早々、何故かレフェリーが試合を止めて、コーナーにラッセルを連れて行き、何かと思ったらピアス付けたままだったので外させた、という場面がありました(さすがに見たことありませんでした)が...。
なんというのか、自由奔放というと聞こえは良いですが、締まらん奴が増えたなあ、と、旧タイプの典型たる私なんかは思うところです(笑)。
しかしそれなりに強いことは強いです。王座奪取なるかというと、相手次第でどうか、というくらいかもしれませんが。
プログレイスやテオフィモ・ロペスと比べると、まだ位が下かな、という印象ではありますね。
しかし、このくらいの興行もライブで見られると、いろいろ発見があって楽しいものです。
問題もありはしますが、U-NEXTさんには、このPBCライブ配信、出来ればWOWOWオンデマンドとの重複はなしで(両方視聴している者としては...)、今後とも地味に続けていただきたいものですね。