さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
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拳闘見聞の日々。

最悪ではないが、やはり残念な終わり方 高山勝成、加納陸を負傷判定で下す

2016-08-20 17:43:29 | 高山勝成



ということで本日の加納陸対高山勝成戦、映像を見ることが出来ました。

関東地方では完全に放送がなく、関西でもTV大阪の受信地域のみで見られるという状況。
あと、中部では生中継があり、九州でも一部録画放送があったとか。

正直、日本やの、関西やのという以前に「近畿地方」すらカバーされていない試合が
「世界」タイトルマッチと称する時点で無理がある、と言いたくもなります。
が、まあそれは置くとして、加納陸と高山勝成、関西最軽量級の
新旧対決として、カード自体は良くも悪くも関心ある試合ではありました。



この試合については以前の記事で、両者の現状について思うところを書きました。
加納が高山に勝つためには、前の試合からさらに大きな伸び幅がないと苦しい、と見ていましたが、
今日の試合を見ると、前のサビージョ戦から、大きく飛躍した何かは感じませんでした。

もちろんそれでもキャリアの浅い、18歳のボクサーとしては充分に大したものですが、
昨年末の苦杯から捲土重来を期す、高山勝成を攻め落とすには不十分だったということでしょう。


初回は加納が左を好打。高山は最初出たものの、その後は加納に先手を抑えられた印象。
もつれたところからしか手が出ず、バランスも崩れ気味。

しかし加納は好スタートの展開を維持させてもらえない。
2回、また左を決め、右アッパーなどものぞかせるが、高山の執拗な巻き返しに遭う。
高山打たれながらも懐に入って連打、ボディも攻める。

3回、高山バッティングでカット。左瞼に大きな傷。しかし手数で圧す。
攻めては離れ、離れては攻め、硬軟自在な闘いぶりで、早々にペースを奪回。
このあたりはさすが高山という感じ。

これ以降、加納は徐々に手数で劣り、左が時折決まるが単発。
右ジャブがほとんど出ないので、高山にしたら、左さえ外せば前に出られる。
5回は高山が再三右で攻め立てる。6回、ドクターチェックで試合終了。

負傷判定は3-0で高山。だいたい、見たとおりの採点だったように思います。


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序盤に高山が左まぶたを切り、それがけっこうな幅の傷だったのを見たときは、
負傷ドローになるかと思い、暗澹たる気分でしたが、試合は何とか6回まで続きました。
最悪の結末だけは避けられました。

しかし、試合の度に大きな傷が出来、簡単に出血してしまう現状は、どうしても気になります。
相手の加納陸にしてからが、試合成立ラウンドの4回より早く出血した相手に対し、
本来なら考えなくてもいいことまで考えていたのではないか、という疑念さえ抱きます。

TV映像で見る限り、さほどきついバッティングだったとも見えなかったのですが、
それでも傷は相当なものでした。負傷を利して勝った、というような試合内容ではなく、
3回以降は高山がペースを握った試合だったことが救いではありますが。

若い相手に地力の違いを見せたと見える反面、負傷の治癒に時間が相当要るだろうということも含め、
暫定含めて5度目の戴冠は、ちょっと残念なものでもありました。



加納陸は、改めて、年齢やキャリアを考えると、将来が楽しみな好選手のひとりだと思います。
もう少しキャリアを積んで、身体が出来てきたら、高山や原隆二あたりと闘っても、良い試合が出来る、
充分やれるレベルにいけると思います。
現時点ですでに、高山が退けたここ最近の日本人挑戦者たちと、ほぼ同レベルにあるとも見ていました。

そこから大きな成長を遂げていれば、高山攻略の可能性もあるかと見ていましたが、
初回こそ左を再三好打したものの、すぐに突進されて懐に入られ、
そのまた次は足を使われ、という具合に、展開を変える術を知り尽くした高山のキャリアの前に、
せっかくの好スタートを生かせないまま、失点を重ねてしまいました。

負傷判定での負けは、いろいろ思うところもあるかもしれませんが、
現状の力では、試合が続いていたら逆転できたという印象ではありませんでした。
試合運びの巧拙(右ジャブの数が乏しいため、良い距離を維持できない)もそうですが、
体力面でも高山に押されている感もあり、残念ながら、数試合ぶん早い挑戦だった、と言わざるを得ないでしょう。

今後は日本タイトル獲得をひとつの目処として、再起してもらいたいですね。
まだ若いですし、本当の勝負はこれからでしょう。


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そういうことで、動画紹介しておきます。
たぶんすぐに消えるか、或いは消されるか。
なにやら物々しいですが(笑)
なるべくお早めにご覧ください。











コメント (5)
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