年末怒濤の観戦ラッシュで気が抜けてしまった感じですが、
新たな話題もあれこれ出てきたので、とりあえず更新します。
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敗北自体は無念なれど、誇らしくもあり、凄いものを見た、という満足感もあった
三浦隆司vsフランシスコ・バルガス戦が、リングマガジンのファイト・オブ・ザ・イヤーを受賞しました。
負けた側での受賞とはいえ、日本人ボクサーとしては史上初の快挙です。
これ以外にも、ESPN、ボクシングシーン、USAトゥデイに加え、
スポーツ・イラストレイテッドもこの試合を年間最高試合に選んでいるとのことです。
バルガスとの再戦がすぐに実現するか否か、情勢は今のところ不確かですが、
こういう評価が再戦への後押しになりこそすれ、邪魔にはならないだろう、と思います。
今度は是非、勝って雪辱してほしいですね。激闘でなく、一方的に勝つ試合ならなお良し、です。
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ひとつのジムに三人も王者がいると、こういう賑やかな年明けもありうるんですね。
ワタナベジム三羽烏、ってな趣です。なんだかだいって、凄いことです。
三者それぞれに、今年は飛躍を期すための試合が待っているでしょうが、
勝ち負け以前に、大きな試合がすんなり決まって欲しいものですね。
いざ決まれば、あとはやるだけ、応援するだけ、の話ですから。
それ以前のあれやこれやは、出来るだけ気にせずに済めば、それが一番です。
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こちらは風見鶏です。
あちらにいい顔、こちらにいい顔、ってことなんでしょうね。
亡くなった元WBCプレジデントなんかはよく、こういう誹られ方をしていましたが、大なり小なり、
ボクシングの統括団体の長というのは、こんな調子でないと務まらないってことでしょうか。
つまらん話ではありますが、筋論通せば通したで、団体が衰退したり、それこそまた分裂して
チャンピオンの頭数が増えたりする。それがボクシング「業界」の世界近代史だったりします。
まあ井上尚弥なら、誰が来たって関係ないでしょうし、誰もが夢見る大勝負に至るまで、
もう一、二試合あったって構わないですけど...ダビ・カルモナかぁ。
速い勝負になるか、そうでなければ追いかけ回す、って感じの絵が浮かびますね。
まあ、そういうのもたまにはアリかな、というくらいでしょうか。
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田中恒成は成人式に出る歳なんですね。偉いですね、あの歳で。
で、本人は新年初戦から転級する、と語っているそうです。
年末の試合後、これはいよいよ待ったなしだと思いましたが、本人も陣営も、
そういう方向に舵を切りたいようですね。
しかし、いきなり世界組むのも難しい...というのは、二団体認可時代の話で、
四団体認可後の悪い面として、我々の想像も及ばぬような試合が組めてしまう現実があり、
ひょっとしたら、田中恒成も次戦でいきなり、という可能性がないわけではないでしょう。
とはいえ、今、ライトフライはOPBF王者がジョナサン・タコニングで、日本王者が拳四朗です。
どちらも、田中恒成と闘うとなれば、場所がどこでも見に行きたい組み合わせです。
どちらかに挑んで、二階級制覇に挑む実力を108ポンドで証してほしい、と思ったりもしますが、
こちらはほぼ可能性ゼロでしょうね。残念なことです。
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年末の世界戦、ないしはそれにつぐ好カードや注目試合が嵐のように過ぎ去ったのち、
地上波のTVでボクシングを見る最初の機会は、おそらく村田諒太9戦目の中継となりそうです。
今度は上海、相手はアルゼンチン人。前回のベガス・デビュー戦は、とても好評とは言えない試合で、
こういう試合がセットされただけ、まだ有り難いことなのでしょうね。
このクラスで、急いで上を目指せるほどの驚異的なものを見せているわけではない現状自体は、
別段批判されるようなことでもありません。
逸ることなく、丁寧に外し、地道に打つ。その積み重ねの先にしか「成長」はありえないでしょう。
そういうものをじっくりと見られる試合を、まずは期待しましょう。