岩佐亮佑、初の世界戦は完敗に終わりました。
ネットで中継が見られたようですが、見逃してしまいました。
ほぼワンサイドで、力を出せずに敗れたようですね。
山中慎介と激闘を繰り広げ、益田や椎野を寄せ付けなかった反面、東洋圏で格下相手に大苦戦もする。
どちらが真の岩佐なのか、という問いには、どちらも彼の真実なのだろう、としか言いようがありません。
今回の試合では、悪い目が出てしまった。というか、良い目を出せなかった、ということなのでしょう。
動画はKOラウンドのみのものがありましたので、一応貼っておきます。
この時点、たった6ラウンドにして、すでに構えがほどけてしまっていて、これではどうにもならん、と見えます。
今回、試合を全て見てはいない者の感想ですが、岩佐亮佑は、簡単に諦めてしまうには惜しい、惜しすぎる人材です。
今後は、先を焦らず、階級を上げて、身体を作り直しながら、じっくりと試合数を重ねていくべきでしょう。
試合ごとに波がありすぎで、悪いときはどうにもならんという印象があります。
根本的に発想を変えて、30までにもう一度世界へ、というくらいのスパンで、腰を据えた再起路線を進んでほしいものです。
追記:フルラウンドの動画ありましたのでご紹介。未見の方はどうぞ。
これもすぐ消えてしまうかもですね。
思ったより酷い出来でもなかったですが、あまりに硬かったですね。
ジャブを当て、左で追撃し、という繰り返しでリズムに乗るところを、変則的な動きで外され、
低い位置から来る右フックをスウェイで外せず、アウトサイドからも打たれ続けていました。
動きに乏しく、懐の深さに依存した防御の弱点は、東洋圏の格下相手の苦戦で露呈していましたが、
体調さえ良ければ、もっと動けるものかどうか、その辺は判断がつきません。
非常に単調で、序盤に失点したあと、目先を変える切り替えはほとんど無し。
相手を左右のストレートで捉え、抑えられれば...というベストな展開を追いかけるばかり、という風でした。
思っていたような、滅茶苦茶悪い、絶不調、というのでもなかった分、より深刻な敗戦だと思えます。
敵地だからどうということ以前に、ベストの体調を作り上げるために、あらゆる面での刷新が必要でしょうね。
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ミゲル・コット戦で、どう見てもこれ以上は無理、と見えたセルヒオ・マルチネス、引退表明となりました。
この人も大器晩成といいますか、30過ぎてから、驚くほどの大成ぶりでしたね。ホントに良い選手でした。
どこかクラシカルな風があり、でも現代の最先端でも通じるスピードとテクニックを持っていて、誰と闘っても良い試合しましたね。
岩佐も、この選手にならって、まだまだ先を見据えて闘って欲しいものだ、と重ねてですが思います。
適正体重を決め、身体を作り直し、巧さと力強さを兼ね備えたボクシングを作り上げてほしい。
岩佐に限らず良いお手本とすべき名選手でした。
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また、こないなことが起こっていたんですね。
良いことは続かず、悪いことばかり続くのが世の常でしょうが、何なんでしょうかね、いったい。
ほいで試合は、体重超過した方が勝つと。お決まりのパターン。げんなりしますね。
ウォータースはこれから、フェザー近辺の中心選手となるか、と思ったんですが、単に勝った負けた以上の「がっかり」です。
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10日の和氣、天笠の試合は、友人の厚意によって映像を見ることが出来ました。
結果は、どっちも順当な結果でした。
内容はというと、これもまあ、ちょっと本気の相手だとあのくらい粘られて、この辺で落ち着くんかな、というところでした。
そして、これまたどちらも、これで次に世界がどうというほどの試合ではなかったかな、という。
もっとも、ラウンドカットされまくりの放送を見ただけで、見られたラウンドの限りでは、ですが。
和氣慎吾は、基本的にはあの構えで、相手を引き込んで打つ、という型でした。
一発の決め手を持つ選手ですから、敵地でも勝負出来るタイプだと思いますが、同時にあの型で世界戦に勝てるのかな、とも。
もし勝ったら、ホントに凄いことで、それこそ脱帽モノですが。
それにしてもTBS、ふたりの選手に対して、世界世界と連呼していましたが、ラウンドカットしまくりの一時間枠の中継を
関東ローカル地上波深夜に流すだけで、他には何もしないんですね。
ふたつあるCS局で生中継するとか、フルラウンド流すとかも特になし。
結局は大晦日の「大敗回避」枠を埋める材料作りのために、最低限のことだけはやろか、みたいな感じですね。
なんだか、非常に冷めた印象のある放送でした。畑山隆則大先生の解説も、いまいち生かされていませんでしたし。
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まだ三月ばかり先の話ですが、京都でダブルタイトルマッチ開催、記者会見。
これは見に行きます。行かんでどうする、という話です(笑)
ホールで共にKO勝ちして王座奪取を果たした二人、ことに大森将平の勝利は、鮮烈な印象を残しました。
しかし、それと同時に、挑戦者で大森の高校の先輩でもあるという、向井寛史の最新試合もまた、印象深いものでした。
かつて名城信男をダウンさせたこともある富山浩之介を相手に、左をビシビシ決めて、ほぼクリアな勝利でした。
乏しいキャリアで大きな試合を、それも苦しい階級で重ねて、それらの試合でことごとく敗れていますが、
元々素質にも恵まれ、要所で光るものを見せてきた選手です。
富山戦の55キロ契約というのは、ちょっと余裕がありすぎたかもですが、過去の試合には無い安定感が見えて、
この選手に普通の選手のようなキャリアを積ませたら良かったのにな、と改めて思ったものです。
今回、バンタム級でタイトル挑戦、大森のような逸材相手に不利の予想は当然ですし、もう数試合復調ぶりを見せてから、
という反面、先輩としての意地もあろうし、良い体調であれば、何か見せてくれるかも、とも思います。
なかなか楽しみな一戦です。
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こちらは後楽園ホールですが、130ポンド級の生き残り戦。強打者同士の激突です。
世界、東洋に挑んで敗れた金子大樹と、IBFランカーを倒したものの、伊藤、ラバオに敗れた仲村正男。
若干意味合いは違いますが、強さを発揮出来た試合の印象は強烈なものの、敗れた試合での柔軟性の不足が語られる選手同士です。
派手な打ち合いを期待したい反面、そのあたりを両者がどう省みて、全面的にではなくとも、変わった部分があるかどうか、
そういう興味を持って、見てみたい試合です。
しかしこれ、どう考えてもTVでは見られないんでしょうね。どうしたものか...。