さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

サウスポーも苦にせず、やはり抜群の素質 田中恒成、二戦目も勝利

2014-03-17 19:14:50 | 中部ボクシング


ということで東海地方在住の友人の好意により、
田中恒成デビュー二戦目の映像を見ることが出来ました。

相手は13勝(5KO)6敗2分、WBAミニマム級12位、
小柄なサウスポーのロネル・フェレーラス。
デビュー戦に続き、またも世界ランク二桁台の相手でした。

前回のオスカー・レクナファに比べると、あれよりもさらに少しだけラフな感じでしたが、
田中恒成はまたも速いステップで動き、ジャブから入って距離を取る。
フェレーラスが来たら即座に右ストレート。基本左に回って、右へ巻き戻し。
距離が詰まったらアッパー、そして左へ。という繰り返しが基本でした。

フェレーラスは懸命に左を狙い、ラフな攻撃も交えて食い下がりますが、
6回にボディを攻めた以外は、田中恒成の動きを止められず、ヒットを重ねられていました。

田中は左回りのあと、右への巻き戻しの動きのときに、相手から遠ざからずに動いて、
そこに接近されて、相手が手数を出してくると、ガードを絞って止まる防御をしていて、
あれは今後、気をつけた方がいいとは思いましたが、それ以外は常に先手で、
右ストレートを上下にリードし、速いサイドステップで躱し、という形でクリアな勝利でした。

フェレーラスに関しては、実力的には若干、レクナファよりは落ちるかもしれませんが、
前回の試合の時にも書いたとおり、井上尚弥がデビュー戦、2戦目でやった相手よりも
レベルの高い体力、耐久力のある選手でした。

そういう相手に対し、本当に高校を卒業したばかりの18歳とは思えない落ち着きぶりでした。
技術がどうという以前に、心身共にしっかり鍛えられていて、筋の良さが感じられます。
高校ではあの石原英康氏の指導を受けたとのことで、浮ついた印象が無いのは、その好影響なんでしょう。
練習も、おそらく相当厳しくやっているのでしょうね。この辺り、井上にも通じる安定感があります。

課題としては、井上の持つ、一打の決定力にはやや欠ける印象です。
これは相手も違うし、そもそも井上が特別過ぎるので、一概には言えませんが。
あと、終始、目の辺りを気にして、顔をしかめるような仕草が見られましたが、ちょっと気になります。

しかしこの試合でも、田中恒成の逸材ぶりは随所に見られました。
以前、井上尚弥のことを辰吉丈一郎と比較して、あれこれ思うところを書きましたが、
この選手はかつて、間違いなく中部地区のボクシング史上、最高の逸材だった
現役時代の畑中清詞会長に匹敵するか、ことによるとそれ以上か、と思うほどの選手です。

何も先を急ぐことはない、じっくりキャリアを積んで、本当の意味で贅沢な育成路線を採るに値する選手だ、
と思うのですが、まあその辺は実際どうなるか、今後の成り行きを見るとしましょう。

ということで動画紹介しておきます。
おそらく早期に消されるでしょうから、お早めにご覧ください。
ついでに以前、速攻で消されたデビュー戦も紹介しておきます。












コメント
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