さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

処分のその先に

2007-10-15 00:05:48 | その他
「ノーモア亀田!」なんだそうです。ひどい話ですね。
今までずーっと、亀田一家が何やったって見過ごしてきたくせに、
ゴールデンタイムで高視聴率を記録し、多くに見られた試合で
ああいうことが起こったら「ノーモア」とは...。
まして森田健(←あえて呼び捨てします)に言われとうないわい、て話です。


それはさておき。
当初、大毅に対して処分しないと語った安河内事務局長は、
翌日からの抗議電話殺到を受けて、方針を変えたとのことです。
知らない人が聞いたら呆れ果てた話なのですが、
これ、今までのJBCスタンダードでいけば、最初の判断で当然だったりするのです。

とにかく、JBC管轄下の試合においては、大手や古参ジムの選手に顕著ですが、
日本タイトルマッチレベルの試合で、目を疑うような反則を連発しても、
その選手が反則負けにされることなど、皆無と言っていいのが現状なのですから。

しかし、JBCとは段違いの良識を持つジムも、もちろんあります。
例えば、角海老宝石ジムの渡辺一久は、日本チャンピオン時代に
ひどいラフ・ファイトをした結果、その後、ジムから厳しい注意を受け、
「今後の試合で同様の行為があれば引退させる」とまで言われ、
本人もその条件を受け入れた上で、再起を許されたそうです。
しかし残念ながら、それ以外の悪質な選手に、同様の話を聞いたことはありません。

また、それらの選手の試合で、厳正なレフェリングをしなかったレフェリーが
JBCから公式に処分されたという話も、寡聞にして知りません。

そういうJBC故に、亀田一家の横暴も許されてきたのです。
そんなJBCの「倫理委員会」だの、この記事中の「三箇条」も、
私に言わせればお笑いぐさです。
TBSが掌返して内藤大助を持ち上げたり、亀田一家が世論の厳しさを察知して
「謝罪文もどき」を出したりしているのと、本質的にまったく同じように思えます。


今回、内藤大助は亀田大毅の反則行為にさらされて、ボクシングのルールで
許された以外の行為によって、ケガや眼疾の危険性を負って闘いました。
しかしこれは内藤に限った話ではなく、JBC管轄下で行われている普通の試合、
TVの生中継などなく、高視聴率でもない普通の試合で、
JBCにその存在を容認されているレフェリーによって、
数多くのボクサーが、不当に勝利を奪われ、負傷の危険を負っているのです。
JBCの動きは、その現実を糊塗するためのものであるように思える、と
言ったら、言い過ぎでしょうか。


今回の試合を受けて、亀田大毅はじめ、亀田一家に「厳罰」とやらが
本当に下されるのかどうか、私は少々疑問に思っています。
もちろん何からの処分が下されるのは確実ですし、
その軽重をどう見るかは、人それぞれ意見が違うのでしょうが。

ただし、私が本当に注目すべきと思うのは、その先です。
JBCは、どんな試合であっても公正な、厳正な試合運営を目指し、
それを実際に実現する組織として、生まれ変われるのでしょうか。
亀田一家に対する厳しい世論を、そして内藤大助の勝利をきっかけに、
普通の試合でも、厳格にルール遵守を貫けるでしょうか。

一縷の希望は、もちろん捨ててはいません。
でも、私の心中は、やはりというか、悲観的です。
とりあえず、明日行われるという協会の会議と、JBCの発表を
あまり本気で期待せず、待つことにしますが...。

コメント (2)
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