ちいさな幸せ

幸せの基準ってある?
それは自分の心の中にあると思う。
私は何時も陽だまりのような幸せの中に居た。

高峰秀子の流儀

2010年05月21日 | 読みました

           今日は我が家の「ばら」です  良い香りがするんですよ



             高峰秀子の流儀     斉藤明美

私は高峰秀子さんの随筆が好きで、何冊か読んでいるものですから、又、こ
の本の表紙が、和服姿の高峰さんですし、てっきり、新しい随筆だと思って
いました。

この頃消息を聞かないし「どうしておられるのかな?」と思って居ましたから喜
んで借りました。

ところが違って、もう家に人を招くこともない、高峰さんご夫妻を「とーちゃん」
「かーちゃん」と呼んで、ただ一人出入りを許されている、斉藤さんと言う方の
書かれたものでした。

勿論、斉藤さんの本を読むのは初めてです。これは婦人画報に2007年1月
から2008年12月までの2年間連載されていたものですから、一寸同じ事
実がくどいくらい繰り返されて書かれているのが、少々うんざりでしたけれど
も、楽しませていただきました。

斉藤さんは津田塾を出て、高校の先生、テレビ構成作家、「週間 文春」の記
者を20年務め2006年フリーとなる。1999年には初の小説「青々と」で第
10回日本海文学大賞奨励賞受賞された方だそうです。

高峰秀子さん(もう一人、高峰三枝子さんと言うスターが居られましたので、秀
子さんは、デコチャンの愛称で呼ばれていました)を知っている方も少なくなっ
たと思います。デコちゃんは子役からず~っとスターだった人です。

日本で始めてのカラー映画もデコちゃん主演でした。カラー映画と言っても、今
のカラーのように綺麗な色ではありません、フイルムに色をつけた?と言う感じ
でしたし、カラー映画とは言いません。「天然色映画」と言っていましたよ。                 

「動じない」「求めない」「期待しない」「振り返らない」「迷わない」「甘えない」
「変わらない」「怠らない」「媚びない」「驕らない」「こだわらない」。これはデコ
ちゃんの性格と言いますか、生き方だそうです。この言葉を1章として、文は綴
られています。「高峰秀子」論的な本でした。

デコちゃんは画面で見たり談話を読んだりした感じでは、さっぱりした人、そっ
けない人と言う感じでした。会社の近くの神戸・海岸通の建物でロケがあって生
デコちゃんを見に行った覚えがありますね、今でもその古い建物はあります。そ
ばを通るたびにデコちゃんも若かったけれど、私も若かった。ピンヒールで颯爽
と?闊歩していた、懐かしい思い出の町、青春時代を思い出します。

文章の中に、デコチャンの言葉だと言う『人は生きたように老いるのだ。つまり、
人は老齢になってから突然、自制の箍(たが=分解しないように閉めている輪 
桶の箍など)が外れるのではなく、又年を取ったからと言って急に立派になる
ものでもない』と言う言葉があり、本当にそうだ、本性が現れるんだろうな~と、
何だか怖い~と思いました。

又、高峰さんの言葉『私は考えても仕方の無いことは考えない。自分の中で
握りつぶす』『人はその時々の身の丈にあった生活をするのが一番です』『私
は松山(ご主人)に何をしてあげたかしらと考えた時、何もないの。せいぜい
私が一度も寝付かなかったことぐらい』『人間は一人ぼっちじゃ生きられない
んだ』そうだそうだという言葉ばかりです。

近頃ではほとんど外出もなさらないそうで、家事以外の時間は、読書三昧の
生活だそうですが、運動不足解消の為、家の中をご主人の指導で歩いて、足
腰を鍛え始めたそうです。もう85歳のデコちゃん、まだまだ元気で居てください。

         ☆  明日5月22日~25日までお休みいたします。
                     
                      (1380回)



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