ちいさな幸せ

幸せの基準ってある?
それは自分の心の中にあると思う。
私は何時も陽だまりのような幸せの中に居た。

遍路  (101回)

2010年05月16日 | 思い出話
              平成15年11月18日
                  女体山へ


         距離:13K  ながお路 … 女体山 … 大窪寺 … 民宿 八十窪

いよいよ女体山への分かれ道に入りました。もう後には引けません。前進ある
のみです。



途中、氏神様にお参りする、老人を乗せたタクシーが登ってきました。石段下
で待っていた運転手さんと少し話をしました。道幅が1台やっととおれる幅なの
で、ユーターンできる場所まで先行して、引き返してくるそうです。タクシーを雇
ってまでお参りに来る、その気持ちに感心してしまった。田舎の人って信心深い
と言うか、今まで参ったお寺でも100万単位はざらで、1千万,2千万と寄付
しているのを見て、家1軒買えるのに… とはお金を持たないものの考えだろう
か?



            

道幅はどんどん狭く急坂になって行きます。一つ山を越えて、次の山に入る狭い
空間に腰掛けられるように作られたいすがあったので、そこで休憩タイムを取り
ました。山は何の音も無く静かです。山を2つぐらい越えてもう女体山に入って
いると思っていましたのに、目の前に現れたのが「ここより1.4km先が女体
山」であると言うこの標識…、「あ~ぁ!!」朝から「女体山の岩場」が私の心
に重くのしかかっているのに!! 「少し道は長いけど、楽な道なので、1時間
は早く着く」と言われた、あのご主人の言葉が思い出された。



空はあくまで青く、山は紅葉し、私たちの結願を寿ぐ如くではあるものの、足元
は辛い道…



この碑に出会うのも女体山に登る楽しみの一つでした。「女へんろ元気旅」と
言うエッセイを書かれた「森 春美」さんが、本の収益金でこのような「遍路石」
を建立する費用に当てられたのです。ネットで読ませていただいて、面白かった
のでメールを入れました。すぐ返事が来て、「バー 曼荼羅」と言うお店を経営
しておられて、そこで時々「遍路オフ会」があるので来ませんかとお誘いを受け
て、2度ばかり出席しました。(今では両手に余るぐらい出席しています)




この札も探しました。先に女体山に登られた皆さんも「感動した」と書いてお
られましたから…。私はもっと沢山あるのかと思っておりましたが、案外少な
く、安定の悪い場所で見たような記憶があります。主人は「気づかなかった」
と言っていました。「結願」と言う字はやはり、「いよいよ終わりなんだ!」と
心に響きました。

          

上の標識を見たとき、あまりにも幾度も、この山こそ女体山…との期待を裏切
り続けられたので、「あ~そうなの?」って「よっしゃ!!」と言う気になりません
でした。
















   
コメント
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