ちいさな幸せ

幸せの基準ってある?
それは自分の心の中にあると思う。
私は何時も陽だまりのような幸せの中に居た。

猛暑

2007年08月16日 | 思い出話
             ノリウツギ
          (皇居東御苑 07-6-26)
            人影もまばら
       勿体無いように静に咲いていました

昨日、埼玉県では線路が歪むほどの暑さだった。だのにそれより今日は温度が高く、今夏最高の暑さになりそうと言う。クーラーをかけてもじわっと暑い。今日の岐阜県と埼玉県ではとうとう40度を越えてしまった。

主人が言う「冬のほうがましかな~」「そらそうよ、寒ければもう一枚着ればいい。夏はもう一枚脱ぐわけにいかない」暑さに弱い私は、何もしないのに体力が消耗するのか、時間さえあれば、うとうとしている。この暑さを乗り切る最高の薬だと思い、度重なる昼寝を自分に許している。

この連日の猛暑で花も色あせてきた。一生懸命花をつけてはいるが退色している。咲き終わった百合等は球根を太らせる為に出来るだけ葉を残しているのに、その葉も枯れかけている来年はいい花をつけるのか心配だ。

猛暑でたまり水がないせいか、ボウフラが育たなかったのだろう、今年は蚊が少ない。例年なら朝の水撒きで私の足や腕はボコボコになるまでかまれるのに、今年は5~6ヶ所ですんでいる。痒み止めのキンカンも大を2~3本は使うのに、今年は1本をまだ使っている。近年の蚊は長袖だろうと、ズボンを履いていようと、その上から刺してくる。圧手のもので武装しようものなら、僅かに残る顔を目掛けて来る。何度自分の顔を叩かねばならないことか・・・。

子供のように顎から首に掛けて汗疹が出来た。あまりに久し振りなので「汗疹」と言う言葉さえ忘れていた。痒くて痒くて、赤くなって「もしや汗疹では?」と天花粉、いや今はシッカロールって言うんでしたけ、を叩くと一遍に痒みは消えた。これには何が入っているのだろう。

子供の頃、お風呂上りに、白い、冷たい液体の、汗疹の塗り薬をおでこの当り、首、肘膝の関節部分にぬられた、その上に天花粉を叩かれて、白いお化けの様な格好で、夕方、皆で花火などして遊んでいた。皆が皆その様な白塗りなので恥かしくも可笑しくも無かった。おじいちゃん連中は床机で将棋を指している二人を囲んで、野次馬になっていたっけね。小さな露地の平和な思い出。

各町内会には子供を守る為の「お地蔵さん」が祭られていて、8月末の「地蔵盆」は子供のお祭りで、色んな食べ物がもらえて、子供たちは大喜びだった。物がもらえるのが嬉しいのだが、それ以上に、その夜は夜更かしをしても叱られないのが嬉しかった。

昔は大きな子も小さな子も一緒に遊んでいた。大きなお兄ちゃんやお姉ちゃんの中にはお話の上手な子がいて、その子の周りで輪になって「お化けの話」など聞いたものだった。子供の事だから何時も同じ話だったと思うが、結末も知っているのに皆喜んで聞いていた。

街灯が所々あるだけの露地で、街灯の下は将棋に群れるおじいちゃん達に取られているので、子供たちは灯の当らない暗闇で「お化けの話」を聞くわけで、肩をすり合わせるようにして聞いたものだ。お化けの出てくるあたりになると、皆顔を手で覆って、指の間から話し手を見つめたものだ。そんな情緒溢れる下町の風景も、戦争が続けさせなかった。

我家ではお茶は冷やしてない、幾ら飲んでもお腹を壊さないように常温で飲んでいる。だからと言って全て冷たい物を拒むわけではない。外出先で冷たいものを出されると、この世にこんな美味な飲み物があったかと何杯もおかわりする。

後少しのこの猛暑を無事やり過ごし、月が変われば暦の上では秋になり、私の誕生日が待っている。
コメント (3)
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