遊煩悩林

住職のつぶやき

子どもたちが教えてくれること

2014年08月24日 | ブログ

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15日から22日までの7泊8日の間、福島から三重に遊びにきてくれた27名の親子を送り届けたスタッフの三重帰着をもって3年目の「福島のこどもたちを三重へプロジェクト2014」が終了しました。
15日、仙台港からフェリーに乗船して1泊。
湯の山ロッジに滞在した16日から18日は、菰野町で陶芸を楽しみ、ロープウェイで昇った御在所ではピカピカに光る泥だんごをつくったり、赤とんぼを捕まえたり、地元のお寺の子ども会に参加したり。
18・19日のいなべ企画では、自家製赤福氷・阿下喜温泉・イオン東員・北勢線乗車・レゴブロック・長島温泉で楽しみました。
20・21日、尾高高原キャンプ場での教区児連のジュニア大会では「一人と出会う」をテーマにカレーづくり・キャンプファイアー・オダカクエスト!
同時進行の親子企画は名古屋港水族館・なばなの里・五大茶屋・桑名市民プールでそれぞれ楽しんだ後、夜は合流してお別れ会がありました。
また受験勉強や宿題の時間も。
貴重な夏休み中に参加してくれた皆さん、ボランティアスタッフの皆さま、そしてご支援くださいました皆さまにスタッフの一員としてお礼申し上げます。
1年目に学んだことは、福島の夏休みは三重よりも早く終わること。
2年目に学んだことは、帰省とUターンで込み合う高速道路を上り下りの渋滞を避けることが困難なこと。
それを踏まえて、高速道路の渋滞や新幹線の混雑を避けて、お盆中の14日にスタッフが福島入り。翌日、各所からの参加者をバスで拾い、仙台港から名古屋港までフェリーでの1泊という企画からスタートしたプロジェクト。
しかし。
到着後、子どもたちの話を聞くと、船の揺れが地震の揺れとダブって眠れなかったという子も。震災から3年。「津波」と「放射能」というイメージが固定観念化していたことを教えてもらいました。「津波」や「放射能」以前に、大地が揺れるのだという恐怖を彼らは忘れてはいません。
子どもたちを迎えた私たちは、彼らの地震の揺れへの恐怖だけでなく、果たして大事なことを忘れてはいないか。
彼らとの出会いは、大事なことを忘れていることを気づかせてくれます。
時とともにだんだん「ほんとうに大事なこと」が優先されなくなってきている現状をプロジェクトをとおして感じます。

原発の運転停止によって多額の貿易赤字が出るとしても、これを国富の流失や損失というべきではなく、豊かな国土とそこに国民が根を下ろして生活していることが国富であり、これを取り戻すことができなくなることが国富の流出である
福井地裁/関西電力大飯原発3・4号機の運転差し止めを求める判決文

プロジェクトの目標は、震災の年に生まれた子どもたちが成人するまで!今後ともご理解とご支援をお願い申し上げます。

http://booses.net

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