数週前、お寺の境内を勝手に縄張りにしている野良ネコが出産。3匹のチビたちが野良猫一家の新人として加わりました。
思えば2年前の9月に、同じ母ネコから生まれた当時の新人野良を、子どもたちの希望に応えて飼いはじめたのですが、言ってみればその弟妹です。
兄貴一匹だけ寺で飼われて、あとは野良のままという微妙な環境の中で、兄貴分の彼は、夜な夜な母ネコや弟たちを家に招き入れて食料を充てがってやっておったのでした。
その兄貴が、昨日未明に車にはねられて死んでしまいました。
寺には、12歳になる爺ネコ(この遊煩悩林の顔になっている)が、高齢なりに頑張っておりますが、まさに老少不定です。
爺ネコも状況を察してか、「ちゃんとしやなあかん!」とでも言いたげに寄り添っておりましたので、学校から帰ってくる子どもたちを待って、火葬してきました。
死の縁は無量です。生まれてしまった以上、死は必然。まさに「必死」。車社会ということばがありますが、事故の原因を自分たちが生み出している。
さて、残された弟たちの必死の姿。懸命、まさに「命を懸けて」生きる姿を見ていると、他人事ではないと思いました。
生きるために他を押しのけ、蹴落としながら懸命に命を長らえている我が身です。
他のいのちを奪い、喰らいしながら必死の生を過ごしている私。
いのちを”いただきます”と手を合わせるごとく、梵助♂2の葬儀を家族で勤めたいと思います。
境内で可愛がってくださった皆さまありがとうございました。