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大隈半島の中央部、肝付町に有る巨木、「塚崎の大楠」の撮影にこの地を訪れたまたま見つけた三体の「田の神」。
志布志湾側から鹿児島湾方面に向かう県道539号線、併存する波野小中学校を通り越して約1km、進行方向の左手、集落道の入り口辺りに「野崎の田の神」への案内板がありました。
集落道に入って直ぐの二股を右、山裾の竹藪斜面にそれと直ぐにわかる二体の「田の神」が祀られています。
大きな説明板の傍らに像高約1m程、向かって右側の像は大きく顔を抉られ、左側の像にも傷痕が残っています。
顔を抉られた向かって右は寛保三(1743)年の造立。
向かって左は明和八(1771)年の造立、共に長袖、長衣の着流しで姿で長い鍬の柄を立て持つ立像。
こんな「田の神さぁ」にも廃仏稀釈のとばっちり?、坊主憎けりゃ今朝まで憎いの類・・・・。
鹿児島県の民俗文化財指定。
こちら「野崎の田の神」より約2kmほど西進、塚崎の大楠近くで探し訪れた「塚崎の田の神」。
溜池の堤防奥に水神の石標や、石祠などと一列に並べ祀られています。
端正で出穏やかな立像・・・米俵の上に立って田圃を見つめているのでしょうか??
頭には甑簀(こしきす)、右手にメシゲ左手には大盛りのお椀、腰には瓢箪。
このような着流しスタイルの「田の神」は、ついぞこの地域で見た二体、いや三体だけでした。
同じ目的の「田の神」で有りながらどうして、こうも像容に違いがあるのだろう??、それが「田の神」の面白さなのかも知れないけど・・・
撮影2011.12.20
野崎の田の神
塚崎の田の神