愛しきものたち

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和束町 文珠菩薩(もんじゅぼさつ)磨崖石仏

2011年06月18日 | 石仏:京都

和束町は京都山城の東端、甲賀信楽と境を接する鄙びた里山地域で宇治茶の主産地として知られている。

そんな和束の更に最東端の小杉集落には「百丈山大智寺」と云う古刹が有って、その南方山中に有る「百丈岩」付近は巨岩が累々と居並ぶ修行場と伝えられています。

「百丈岩」付近の「文珠石」と呼ばれる巨石に文殊菩薩の磨崖石仏が刻まれている。

和束町の中心を抜け、信楽方面に走る府道5号線を道成りに15分程走ると右手斜面に大智寺の有る小杉集落、集落を掠めて更に進むと右手に水道施設の建物が見え小さな橋のたもとに「百丈岩」への看板がある。

小さな谷川沿いの小道はやがて登り山道となりどんどん奥へ奥へと進んで行く・・・・こんな景色や

こんな景色・・・・此処はまさしく修行の場だと知らされる。

歩き始めて約30分程、そそり立つ巨岩が随所に見られます。

あちこちに道案内の看板が設置され道に迷うことはありません、しかしそれほど楽な道ではなくほど良く疲れます。

これが所謂「百丈岩」・・・岩の上に登れるようですが、身体を支えるものや、足場も無く「年寄りの冷や水」と呼ばれても厭なので登るのは止めときましたが・・・。

 

問題の磨崖石仏はこの「百丈岩」を少し下った谷間の左斜面に突き出した巨岩に彫られています。

遠目に見ると前に立つ二本の杉がまるで鳥居か結界でもあるような・・・。

屹立する大岩はビルの2~3階程度もあろうか??

ちょうど目の高さ付近に、遠目には小さく見えるが近づくと約1mばかしの月輪内に狐顔??醤油顔??の見慣れない石仏が刻まれています。

荒々しくノミ跡を残した月輪内に浮き彫りされた像は腹部辺りが混然としていて解り辛い。

文殊菩薩は知恵をつかさどる菩薩で獅子に騎乗し、右手に智慧を象徴する利剣(宝剣)、左手に経典を乗せた青蓮華を持つとあるが・・・

確かに頭上になにやら青蓮華を思わせるような棒状の突起が見える・・・。

そうすると腹部の煩雑な形態は獅子をあらわしているようにも見えてくる。

しかしこの釣りあがった目と申し訳程度の小さな口は・・・・でも凛々しく見えないこともない。

それほど風化磨耗が進んでいるとも思えないのだが??

県道脇には由緒有る榧の木 

撮影2011.5.7



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2 コメント

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Unknown (たいしん)
2011-06-18 07:45:46
キタ━━ヽ(゜∀゜)ノ━━!!
遂に登場ですね。
この文殊さん不思議な魅力がありますね。
初めて見た時、今まで見てきた石仏とは
明らかに違うそのお姿にヤラレました・・・
大きな月輪の前で、暫し見惚れている自分が居ました・・・
何故、ネットに登場しないのか不思議な位です。
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Unknown (ぺん)
2011-06-18 09:38:13
結構良い物なのにね・・・。
それにしても下部のゴチャゴチャが良く見えないというか・・・。
石仏さんに逢うのもしんどいね。
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