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播磨地域では石仏と言えば石棺仏しか無いのか??と思うほど何処に行ってもあの四角い石棺の蓋石や側石を使った石仏が出迎えてくれる。
中国道加西インターからまっすぐ南に暫く走ると最初の大きな交叉点が玉野、そのまま道成りに県道716号線が小山の切通しに入る手前を左折すると玉野集落へと入って行く。
直ぐに左手に石造物が一見乱雑に置かれている小さなお堂が見える、それが玉野の薬師堂。
田舎に行くとよく見る在所辻のお堂と言う風情、傍らに木立が有ってその先ず目に付くのが根元に無造作に打ち捨てられたような石仏さんたち。
この中には十字架を背負ったキリシタン地蔵も有ると言うが確認は出来なかった。
素人彫りのように稚拙に見える地蔵石仏・・・・、この辺りでは良く似た石仏を見かけるが??どこかほのぼのとした温みを感じる。
横に廻って見ると樫の大木が今にも飲み込んでしまいそうな石棺種子仏。
この日は陽射しが強くハレーションを起こしてろくな写真にはならなかったけど・・・・。
右側はかろうじて「キリーク」の文字が見える・・・・、元は一つであったものが割れて今の形になったものだとか??
阿弥陀三尊石棺種子仏で建治3年(1277)の銘が有るという。
薬師堂から南に玉野の集落を越え豊倉町に通じる道端の茂みの中にも石棺仏。
此処はひどくわかりにくいため地元の人に聞いたほうが良い。
全く人通りの無い田舎道、雑木林に隠れるように有る石棺仏はなんともいえぬ風情がある。
前面は広く開けて青田を渡る風が爽やかに吹き抜ける。
家形石棺蓋石の内側に定印の阿弥陀坐像を刻む。
玉野石仏と言われる石棺仏で高さ180cm、幅103cm、厚さ27cm
朱の彩色が一部に残っているように見えるがこれは後世のものらしい
像高57cm、羽根状光背を持つ。
彫りは粗く見えるが鎌倉期後期の堂々とした阿弥陀さんです。
豊倉石棺仏と呼ばれることも有るそうですが標柱の通り玉野石棺仏としました。
撮影2008.9.13