
九州、気ままな一人旅は最終日、いつもと同じように宿は暗いうちに発ち、その日一番の訪問地である梅ヶ渕観音磨崖仏を訪ねた。
いつものように撮影可能な明るさになる頃到着する予定だったが道に迷ってしまって、到着した頃にはすっかり遅い九州薩摩の陽も登っていた。
この地は九州道鹿児島北IC近く、鹿児島市内を縦断する甲突川(こうつきかわ)中流域、「伊敷町名突」の西側山裾を少し奥に詰めた谷川沿い斜面に有る。
この観音磨崖仏は江戸末期、甲突川に架る五石橋工事に携わった肥後の石工、岩永三五郎(いわながさんごろう)の作だと言われ、今も毎月1日と18日の縁日には露店も出るほどの賑わいを見せ、参拝者の祈願をするため新しく梅ヶ渕観音院も建立されている。
磨崖仏は拝堂の奥、山肌に突き出した凝灰岩の大岩を不整形に彫り沈め、中に上半身は丸彫り近く厚肉に、下部の裳裾は薄くレリーフ調に刻みだし、立体感溢れる造形を見せている。
石仏は所謂、衣を垂らした白衣観音の類でしょうが??頭頂に薄布は無く宝冠を被っています。
像高約2m、腹部で定印を組み結跏趺坐、全体に繊細な表現で、やさしい柔和な顔容には笑みを浮かべる。
これは個人的見解かも知れないが、一寸笑みが強過ぎる気もしないでは無い。
何が石仏たちの運命を分けたのだろうか・??この石仏も廃仏の難は逃れている。
撮影2011.12.21
石仏も所変われば随分と雰囲気が違うことが判りました。
今日の磨崖さんも良く撮れていますが、初めからライティングしてあったんですか?
陰影がとても良いですね。
お疲れ様でした~
次はどこかな~~
新しい石仏さんだけど今も信仰の中に有りました。
残り、もう何体もありません。