出世不動尊の名で呼ばれる不動明王磨崖仏。
先日の阿弥陀磨崖より200m程奥に詰めると、ふもと妙光寺集落の「宗泉寺」奥の院とされる出世不動明王院の立派な建物が見える。
不動磨崖仏の刻まれた大岩の前には立派な礼拝堂が設けられ、信仰篤く、今に信仰の途切れる事はない。
不動磨崖仏は礼拝堂の中から拝せられるが、薄暗く、光線状態も決して良くない。
磨崖仏は高さ幅ともに10mを越す巨岩西面の窪みに刻まれて居るが、堂内の為、引きが少なく思うようには撮影出来ない。
拙い写真では非常に分かり辛いが・・像高、約1m足らず、尊顔部のみ浮き彫りに成っており、他は全て線彫りと言う変わり種・・・
辮髪にしない頭上には蓮花台を載せ・・・一般に見かける憤怒相ではなく随分穏やかな印象の不動明王です。
おそらく鎌倉後期の造立とされ、火炎は彩色されて居たのだろうと考えられて居ます。
往古、付近は石造文化が花開き発展した土地・・・境内にも多くの小石仏が残され・・・
中には結構古い時代のものも残されて居る。
撮影2013.4.29