鹿児島県大隅半島最南端部、鹿児島湾沿いに有る鄙びた田舎町。
市街地の有る海岸線から5分ほど山方向に進んだ鬼丸神社へアコウの巨木を撮影に行き、ラッキーにも出遭った「田の神さぁ」
県道562号線川北久保から少し北寄り入った農道脇、神社の杜手前の空き地にこのふっくらまん丸の「田の神さぁ」が祀られて居ました。
風化のためか破壊のためか殆ど顔容も定かでは有りませんが、それでも緩んだ口元は笑顔の表情です。
二重台座基壇には格狭間(ごうはざま)を設け案内板に拠ると「団子と餅」?を意匠化し、僕には、まるで豊作を祝って米俵の上に載る大黒さんの様にも見えたりもしまが・・・。
頭上には決まり物の甑簀(こしきす・シキ)を被り、右手にメシゲ、左手にスリコギを持ち、総高約150cm、像高約80cm、田の神像としては中々立派な出来栄えです。
享保十六年(1731)の銘を持ち、県の文化財に指定されています。
一方鬼丸神社の鳥居前で見かけた仁王さん、腰から下は無く、腕も捥ぎ取られています。
鳥居を潜ると又も二体の打ち捨てられたような仁王さん。
境内石段脇には衣冠束帯、神官風で仁王顔のこんな石像(石神)にも出遭いました。
こちらは神官風のためか?ほぼ原型を留めているように見受けられました。
このような独得な石造物を見るにつけ、薩摩には相当豊かな石造文化が存在していたのだろうが?良ければ良いほどに激しく破壊され地中の瓦礫となっているのだろうと思う・・・・・。
こんな大隅半島の果てまでも廃仏稀釈の波が押し寄せた事にちょっと驚嘆。
今の世の中でも何やら似たようなことが姿を変え、そうすることが恰も正義で有るような顔で進行しているような気がする・・・それは後で気づいても遅いのに。
撮影2011.12.20
昨日のたのかんさぁは膝を曲げた姿が木屋峠の磨崖さんみたいだったので
見た瞬間、大黒さんが思い浮かびました(笑)
あそこ全容を掘り出すには時間ともっと道具も必要だと思いますが??。
それより萱生町のあの不動さんには行きましたか??
この間のスズメバチにちょっとビビッてます~
冬眠中のスズメバチって起こすと如何なんでしょうねぇ。
全く良くは知らないんですけどね。
まあ君子危うきに近寄らずですよね。