前回、この地を訪れた際にも探してみたのですが、結局訊ねる人さえ見つからず諦めた石仏さん。
今回は石友さんの案内で難なく出逢えましたが・・・・、とても何の手掛かり無しでは滅多に見つからないような場所でした。
この辺りには往古長安寺という寺が有ったらしくこの磨崖石仏も「長安寺跡阿弥陀石仏」とも呼ばれているが、今は昔、現在放ったらかしの竹藪に埋もれて居ます。
傍まで行くと説明板は有るのですが県道からの案内板は無く人に聴くより探し様も有りません。
もう獣道に成り果てた旧道の脇、竹藪への落ち込み縁に巨大おにぎりのような大石が突き出し、露頭下部にしっかり存在感の有る阿弥陀石仏が刻まれている。
高さ約2m、幅2.3m、これだけの大きい石に何故か遠慮がちに小さく彫られた阿弥陀坐像。
深く彫り沈めた舟形の中、蓮華座に坐す像高25cmの阿弥陀坐像を厚く刻み出している。
小さいながら彫りは見事で、反花の有る蓮華座、張りのある組膝、弥陀定印を組み、顔容は穏やかながら、力が感じれます。
昼なお暗い竹藪の中、友達にスポットライトを照らして貰いましたが色温度が違いすぎるかなあ・・・
最早忘れ去られてしまった感が拭えない石仏さん。
その形式から南北朝期の造立だとされ、小さいながら中々存在感の有る磨崖石仏です。
撮影2011.11.3