八尾市北端、生駒山塊西側斜面台地の薬音寺集落に残された薬師石仏。
この台地には、嘗て東高野街道がとおり往古の街道筋を彷彿とさせる景観も見ることが出来る。
集落の中央部、東高野街道と出会う在所道の小さな空き地に簡素な地蔵堂が建ち中に石仏が安置されて居る。
元は此処より少し上へあがった熊野神社境内に有り、いつの日にかこの場所に移された様です。
石仏は凝灰岩の石棺材を利用した薬師如来石棺仏で総高130cm、幅60cm。
舟形光背を造り力の弱い蓮座に立っているが・・・・とても切子格子越しではとても全身を捉えられなかった。
因みに像高70cm余り、後輩の頂部には薬師種子の「バイ」を刻み、左右に七こづつの梵字を刻んでいる。
右手は胸脇で施無畏印、左手は薬壺を掲げたローカル色豊かな薬師如来石仏。
熊野神社境内は前方後円墳跡であり、この石仏もここから出土した石棺材を利用したものだろう・・・・。
因みに像容からは室町後期の造立。
撮影2012.6.18