前回紹介の黒岩磨崖石仏より北方へ約4km、10分も走らないで着いてしまう距離。
姫路市とは言う物の加古川市や高砂市に接した地域で一連の石棺仏が見られる地域です。
国道2号線少し北に入った別所町北宿集落の奥まった前面に長閑な田園が広がる山裾に真禅寺はあって、境内の西側の墓地の真ん中目指す石棺仏は立っていた。
しかし石仏に在ってこんれ程までにデフォルメされた石仏も珍しい、高さ130cm、幅75cmの家型石棺の蓋に阿弥陀如来座像を薄肉彫りにしているが写真のようないでたちでまるで現代モニュメントのようにも見える。
室町期のこの石棺仏は、形式化がすすみ表現力に劣るといわれているが此処まで来ると別の意味での魅力を感じないわけには行かない。
石棺にデフォルメされた抽象的・幾何学的表現の石仏にどこか異質な文化を感じないでもない。
一方、本堂前に立つ高さ約1m、幅90cm程の石棺の蓋石を利用した如来座像石棺仏が有る。
像の周辺を彫り窪めレリーフ調に定印??の阿弥陀如来を刻みだしでいる。
像の左右に「文永二年乙丑」「十一月十日」の銘があって、在銘石棺仏としては最古だそうです。
大阪府柏原市山ノ井町の瑠璃光寺石棺仏に良く似ておりそれを真似たものだといわれているようです。
撮影2008.9.14