夏草のまだ生い茂る中,なんとも見つけづらかった石仏さん。
ハメ塚の石棺仏から直ぐ,工業団地への新しい道路へ右折、7~800m進むと山側へと入る道路が有るので左折・・・
其の辺りの叢の中に有るとは聞いて来たものの周り一面夏草のはびこる叢・・・石仏が有るような感じでもない。
ウロウロそれらしきところを探してみたが見つからず車に乗って帰ろうとしたとき、一面の叢の中にそれらしき石の頭が出ているのを発見!!
周遍寺旧参道入り口辺りと言うが夏草が全てを覆い尽くしていて参道もくそも無い・・・
蛇ぐらいなら良いがマムシが居れば怖いなあ・・・・と思いつつも此処まで来たからにはと意を決して叢をなぎ倒し踏み分け道を作りながら石仏さんに近づいた。
近くに寄ると驚くほど立派な石棺仏、高さ約1.8m、幅90cm、厚さ約40cmもあろうかという大物。
家型石棺の蓋石内面の枠縁を残し深く彫り窪め、蓮弁状の光背を線彫りで表し厚肉の地蔵菩薩立像を彫りだしている。
珍しく左手に宝珠と錫杖を持つ古式の地蔵で、右手は与願印を結んでいるように見える。
しかし永らく参道に在って、信仰も篤かったのだろう、特に上半身の磨耗は激しく最早目鼻立ちも定かではなく、アニメ漫画の「のっぺらぼう」の様です。
実に素朴で重量感の有る堂々とした感じを受けるが、最早見捨てられたように夏草に覆い尽くされた地蔵さんに手向けられるのは自然の草花だけ。
撮影2008.9.13