愛しきものたち

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西之山墓地の石棺仏

2011年01月24日 | 石仏:兵庫

平荘町池尻の地蔵寺から加古川に架かる池尻橋を渡って加古川南岸を走る県道18号線を少し南下、左手への進入道を西の山集落に入る。

集落の入り口、左手野なだらかな斜面に墓地が広がり、入り口辺りに一目でそれとわかる二体の石棺仏が佇んでいる。

墓地の入り口に有って都合二石棺に六体の石仏が刻まれて居て六体地蔵かなとも思うが・・・そうでもない。

集落では六体地蔵としてこの墓地に祭られてるようだが・・・??良く見ると阿弥陀ばかりで地蔵はたったの一体、向かって左側の上段に錫杖を持って立っている。

向かって左手、石棺の側石だと思われる高さ130cm、幅約70cmの石材に上下2段に光背を持つ石仏が薄肉彫りで刻まれている。

向かって右側上段の地蔵菩薩のみが立像で円形光背??、残り三体の阿弥陀は全て舟形光背で坐像、下段の阿弥陀などはかなり省略された彫りに成っている。

向かって右側も同じく石棺側石部材ですが少し小さく、頭部は緩やかに角が取られています。

上部に二体の阿弥陀如来が刻まれていますが、殆ど隣の下段二体と変わらない彫りに成っていて南北朝時代、同作者によって彫られたものだとされています。

こういう古びた共同墓地で死者を救う為の六体地蔵として祀られたこの侘びた感じも、野の仏としてのたまらない魅力を感じさせてくれる。

撮影2008.9.13