Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

ドイツ最初の公立劇場再開

2020-05-15 | 文化一般
リーダーアーベントのティケットを購入した。まさかこれほど早く再びオペラ劇場に出かけるとは思っていなかった。ドイツ連邦共和国でのとても早い再開である。もしかすると最初の公演かもしれない。ラインラントプファルツは結果的に優秀なコロナ対策の成果から観光だけでなく催し物の再開に積極的に取り組んだ。また数字上は感染者数の少ないヘッセン州もそれ以上に早くその成果を示す。

ヴィースバーデンの劇場は様々な劇場が入っているので規模は従業員600人と大きいが、音楽劇場の大劇場は1041人と小振りである。ヘッセン州のフランクフルトの1500人などと比較しても大分小さな劇場である。よってあまり大きな出し物が得意ではないのだが、五月のフェスティヴァルにはそれなりの歌手陣を予定していたようだ。今回は予定されていた出し物をピアノ伴奏でやったりするのだがそれでも幾つかの歌曲の夕べなどはいい企画になっている。

元々のプログラムを見ると芝居の方は中々面白そうなのだが、ハルテロスの歌う「ばらの騎士」とパーペが入る「トリスタン」などは音楽では目玉で、又フィルムなども入ってマンハイムのフェストよりも充実している。しかし所詮オペラ上演はローカルのその程度でフランクフルトなどの質には到底及ばない。サイモン・ラトルの奥さんのコヅェーナやボストリッジ等も名を出しているが、単発の訳の分からない劇場のコンサートでしかなかった。

その中で今回のオーストリアの歌手ギュンター・グロイスボェックの歌曲の夕べは「我が心は為すことを欲しており、自由への息づき」とタイトル付けられている。シラーの「盗賊」のセリフである。シューベルトとマーラーの夕べで前者はゲーテ、マイヤーホーファーの詞による、後者は「不思議な子供の角笛」からとなっている。

ミュンヘンでは、昨年の「フィデリオ」と一昨年の「ばらの騎士」で聴いているが、後者は有名なオットー・シェンク演出ではそれ程浮き上がらなかったが去る二月のベルリンでのオックス男爵はとても素晴らしく、久しぶりにこの役を歌える人が出て来たとの印象を焼き付けた。

またこの期間中の自宅からの中継などでもピアノを弾きながらの歌も披露していて、歌曲も歌える腕のある認識はあるが、さてどれほどの歌唱を聴かせてくれるだろうか。ということで、このスペシャルのプログラムは最初のプログラムよりも良い。それも200人の為に歌うのでシュヴェツィンゲンなどのそれよりも贅沢かもしれない。さてどれほどの人が200席を争うかにも興味があった。なぜならば、そこがこうしたコンサートを今催す場合の躊躇にもなっているからで、玄人の注目も集まる。

だから前夜から準備をして初めてのログインなどを済ませておいた。今まで何度も前を通り乍も縁が無かった劇場である。そして十時前には並んだが、ミュンヘンの平常の発売日のように番号が出ない。最初からあなたの番です、お待ちくださいだ、それも一度やり直しても変わらない。只のデパート開店前の嬉しがりのようだ。実際に先にリザーヴされていたような席は二十席ほどか?それもプレス用の席すら見つからない程だ。そして数時間経ってもまだ売り切れていない。

兎に角、短期間に座席表もモディファイされていて、この劇場のそちら方面での実力を感じさせる。そしてロージュなどが四人組とか二人組で本来の使い方で売られていて、価格も抑えられている。四人家族は定期会員にも少なくないのであろう。券の出方を見ると通と玄人が多いと思う。要するに定年者などは健康の為に控えて、そして物見游山ではミュンヘンとは異なりヴィースバーデン辺りではオペラでないのでそれほど関心が高くないのだろう。

興奮冷めやらぬ、週末にはマーラーのお勉強とシューベルトのありそうな曲のピックアップをしておかないといけない。月曜日はお天気だ。新しいマスクに合わせるタイも考えておいた。燃料も半分ぐらいは入れておきたい。久しぶりにゆったりとドライヴが出来るだろうか。



参照:
劇場に人を詰め込む方法 2020-05-13 | 文化一般
次々の活動を再開 2020-05-14 | 文化一般

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