Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

秘密の無い安全神話

2007-02-11 | 雑感
ドイツ連邦内務大臣ショイブレ博士を筆頭として繰り広げられた、対テロリスト法への憲法判断の結果が出た。

ネットにおける秘密裏の捜査は、法的調査の根拠を満たさないと、カールスルーへの連邦裁判所は憲法判断を下した。つまり、コンピューターをネットにて秘密裏に調査するのは、家宅捜査や証拠押収の法的処置に値しないした。

またこれを、厳格な法的根拠を必要とする極秘裏の住居の監視や電話の盗聴などの捜査と比較する。そうした前提条件は、ネット監視には不適合との見解を示した。

特別な事情を考慮した捜査が必要との主張に対して、連邦裁判所は、様々な要因の前提を組み合わせているとして、許容出来ないとした。同時にそのような事情の範囲を定義する事を求めている。

基本的には、行政の暴走を許すような法的根拠を与えないことが大切であるが、同様に個人のプライヴァシーを守る事に重きが置かれるとしてこの判断を歓迎する向きもある。また、共謀罪と言われる様なものに対して、情報を受けてからそれへの自己判断こそが重要とする意見でもある。

これはまさに盗聴・密告社会であったドイツ人民共和国や第三帝国におけるゲシュタポなどの暗躍を許さない強い意志が示されるところであろう。

さらに、ネットにおける安全性を一体誰が信じているかと訝る声もあり、増大するアンチヴィールス産業やネットの商業利用を揶揄している。

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