Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

藁の匂い漂う村にて

2019-08-29 | 料理

泊まっている村で朝一番に買い物をした。前夜は街の真ん中にあるレストランで食事をした。ネットで比較的評判が良かったところだ。その前に買い物に行く予定が、大誤算に見舞われた。スーパーが閉まっていたからだ。第九の楽譜を見ていて遅れた。

午前中に一度市内まで出かけてサクソフォーンのジェス・ジラムのデビューコンサートだった。以前は別の湖に沿いの教会でやっていてそこでの演奏会は何度か訪問した。最後は作曲家ヘンツェと一緒にラトル指揮のベルリナーフィルハーモニカーでの晩の演奏会に招待されていた時だった。既に何番だかの交響曲初演にも接していたのでヘンツェと並んで彼の曲を聴くのは遠慮した。あまりお世辞も言えないと思ったからだ。嫌いではないが、当時の自分としては殆ど評価の仕様がなかった。恐らく今でも評価はそれほど変わらないのではなかろうか。機会があれば三島のことを話そうかと思ったぐらいだ。

そして新しい会場を試してみたかった。想定以上に良かった。スイスの場合は室内楽は殆ど教会で演奏されるので、ノウハウもあるのだろうが、楽屋もなくスクリーンで囲んであるだけだが、音響は素晴らしい。現在離接の僕位の家が出来上がると、楽屋になるのだろう。予約席なので上の二列目で条件も良かったかもしれないが、残響も綺麗に乗って明快だった。木曜日に時間があればもう一度出かけたい。

演奏とプログラムは良かったが、なるほどテノールサックスの巧さはこちらの認識を変えるほどだったが、如何せんオーボエなどと比較するともう一つの細やかな表現とはならない。仕方ないのかもしれない。

さてスーパーが閉まっていたのは田舎だからだ。いつもフランクフルト在住者などにはワイン街道は田舎だから店が早く閉まると笑われるのだが、まさか18時30分で軒並み閉まるとは思ってもいなかった。だから昼の帰りに買わなかったのだ。所変わればで仕方がない。それで買い物を翌朝にしておいて食事とした。そしてあたった。

そこで見つけたのが前菜の藁で香りをつけた干し肉で、更についてきた白卵のメレンゲにまた味がついていた。後半のフォカッチャソフィア・ローレン風も全然悪くなかった。スイスドイツ語圏ではサン・モリッツ等のグラウ分電地方と合わせてトップクラスの食事だった。味付けがとても良かった。後半のそれには唐辛子ソースが付いてきていて、ニンニクが欠片ごと漬け込んである。だから豆板醤のマネをしたのではないかと尋ねておいた。そしてワインをそれに合わせて先ずはテッシンの白そして地元の谷のドルンフェルダーと三杯も飲んで、ビールも二杯のんだ。64フランは安くはないが大満足だった。それどころか夜遅くまでやっていて、水曜日は23時までならまず問題なく温かいものが食せるという。難民にならないように、また明日来るということにした。これは大きな加点要素だ。この村の常連になっても良いと思った。

 

 

 

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