Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

鳴かぬなら突いてやろう

2019-08-07 | マスメディア批評
ミュンヘンの劇場に出入りしているマルクス・ティールと言う音楽ジャーナリストがいる。ここ暫く音楽祭ゆえかコンサートについていつもの地方紙に幾つか回して書いているようだ。先日気が付いたのはクレンツィス指揮に関してはもぞもぞと逃げたような中途半端な文章でいい加減な投稿をしていたが、今回はネゼ・セガン指揮の地元の放送交響楽団演奏会について書いている。そして明らかに任務放棄をしている。それどころかばかげた結論を書いていて、これは突いてやらなければいけないと思った。

今更の如くネゼセガンについて驚愕しているのはプレス関係者としては不味いが、東海岸に頻繁に飛ぶような立場の人ではないから良しとしておこう。それにしてもSNSの映像を観て、行かなかったプロムスでの成功振りを予想して、如何にこの指揮者が同じように代行の指揮者マルキとは異なるかを強調している。因みのこの人の書き方からすればヤンソンスは休養ではなく病気となっていて、これは逆にこの人の情報の確かさの方を感じさせる。
BRSOONTOUR: Welcome Yannick Nézet Séguin


この人はショタコーヴィッチの第五の演奏をとても評価している。それによると二重の意味とかそうしたものを演奏実践で実体化させているからという事になる。つまり、何だかんだ叫んだり、嘆いたりしてもその演奏自体が実体感を持っていなければ意味が無いという事になる。恐らくこの人の脳裏には先日同じ会場で体験したレニングラード交響曲の演奏があって、それについて書きたくても書けなかったという大人の事情が見え隠れする。まるで極東の国の音楽ジャーナリストのような斟酌や忖度の心掛けがある人なのだろう。奥さんは日本人か?

そして私が評価したベートーヴェンの二番の方は少し落ちるがそれでも素晴らしい演奏で、普段の余裕を持った放送交響楽団の演奏に胡坐をかかさないのがよく分かったとしていて、そこまで分かったなら放送交響楽団が指揮の水準までまだ弾けていないことを指摘しなければ片手落ちだ。恐らくこの人はもう一晩「ローゼンカヴァリエ」組曲まで聞いているのだろうが、流石にオペラジャーナリストとしては迂闊に書けなかったのだろう。と言うか、この人の綴り方を見ていると、「私は議論になるような面倒なことは書きませんよ、私の紙面を読む読者に向かって書くのですから」と地方紙の程度を言い訳に仕事をしている人なのだろう。

やはり年寄りは駄目だと思わせるのは、若い人ならば組曲に少しコメントすれば間違いなく交響楽団のみならず指揮者も目を通すことが分かっているので、少しでも影響を与えることになると思って、上手に批評しようとするだろうからだ。

豚に成り下がった人間は、ネゼセガンをその実演での集中度を齎す相違で、ハーディングやネルソンズとは大きな溝を開けていると番付を試みるが、精々私のブログでも翻訳機で訳して読んで置くが良い。そしてその相違がどこから来るかなどと言う科学的なジャーナルを一切試みない。なのにそれは確信しているというとんでもないことになっている。

そしてこともあろうに、八月の終わりにペトレンコ指揮のベルリナーフィルハーモニカーが来て、お手並み拝見となるが、もしやするとその厳しさに喘いで、ネゼセガンに浮気するかもしれないぞと、とても破廉恥なことで駄文を結ぶ。ショスターコヴィッチでの現象としては楽員がソロもテュッティ―も一緒に息づくようになってとか書いているが、それならばこの人はペトレンコ指揮でミュンヘンでも一体なにを聞いているのだろうかと訝らざるを得ない。

これだから、我々音楽ファンは、歌芝居の世界などには近づきたくないといつも叫んでいるのだ。来年はバーデンバーデンでこの二人の競演もあるので、この親爺のどこかに書き込んでおいてやろうと思う。カーネーギーホールでは「ペトレンコとセガンを一緒にするな」と書き込んでいた人がいたが、私はもっとネゼセガンの指揮を勉強しなさいと言いたい。しかしそれでも、欧州に一ついいポジションがネゼセガンにも欲しいと話しを振って、放送交響楽団と言い出さないのは流石にトウシロウとは違う。ヤンソンスとネゼセガンのグレードの差もそれとなく上手に表現した ― 恐らくこちらの方がこの地元ジャーナリストの要旨だったのだろう ―、それならば楽団に向かって指摘することを指摘しろともう一度言いたい。そういういい評論家や聴衆が居ないから地方の放送交響楽団はそこまでなのだ。



参照:
Yannick Nezet-Seguin und das BR-Symphonieorchester: Die Seitenspringer, Markus Thiel, Merkur vom 5.8.2019
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