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日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~
このプラットフォーム上で思いついた企画を実行、仮説・検証を行う場。基本ロジック=整理・ソートすることで面白さが増大・拡大
 






読み始めた時に予想していた展開パターンは、

1 ネットが生み出す柔軟性

2 3Dプリンタ

そして、ほぼその通りに展開する(第4章、第5章)


ただし本のベースにあるのが、イノベーション研究を長年にかかわってきた人物がからんでいるゆえに研究結果が提示されるので、説得力がある。

例えば、まずのっけに登場する、ユーザーがイノベーターとなるケース。
紹介されるのは、セブンイレブン。
イノベーターは彼らの顧客ではなく、彼ら自身。
「商品仕分け」を検品するルールを、バーコードを活用することで簡易化するアイディアを思い付き、それを思い付きもしなかったNECとデンソーが仕様書をいただき(笑)、イノベーションが起こったという。

このケースでは、ユーザーとはいえプロ。


だが、当然のように、その後登場するのは、「イノベーションの民主化」
民主化による事例として、マウンテンバイク、マスキングテープ、Cookpad、カヤック、レゴ、無印良品など、枚挙にいとまない。


そこで、ある条件下ではロジック的に「多様性が能力に勝る」ことを明らかにしたのは、ミシガン大学 スコット・ペイジ。
そのテーマは「多様性 vs 能力」

ある母集団から「問題解決能力が最高の集団」と「多様性(無作為)の集団」=こちらは先より劣る
結果は何と 「多様性(無作為)の集団」になった。

その理由。
前人未到の高く険しい山を登る場合に、最高の能力を持つ集団は皆、同じ道を通って登頂しようとする。
それに対して多様な軍団はさまざまな方向、さまざまな方法を使って登頂に挑戦するから。
結果として多様な集団のほうが、山頂に到達できる可能性が高くなる。


もちろんそのためには条件がある。

多様性が能力に勝るための条件 × 4
1.問題が難しいこと
2.問題を解決する人たちの視点や問題解決に使う思考手段が多様であること
3.集団のメンバーは大きな集団の中から選ばれること
4.選ばれたメンバーの数が小さすぎないこと

という感覚で、感性とロジックを行き来する、なかなか楽しめる読書に。
この方向に興味ある向きには、お勧めいたしたい!

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