実話の映画化。
ソマリア沖を航行中の貨物船が、海賊の襲撃を受ける。
そこから貨物船の船長フィリップス(トム・ハンクス)と、海賊ボスと闘いが始まる...
実はあまり期待してなかった。
とりあえず抑えとこうくらいの意識で映画館に。
ところが....
すぐさま物語にずぶずぶと突入させられる。
この切れ味、尋常でない。
フツー出る映画タイトルさえ出てない(のでは?)
そういう持って行き方は流石、ポール・グリーングラス監督。
007シリーズに大脅威と感じさせた、ボーン・スプレマシー、ボーン・アイデンティティの監督だけに、その切れ味は最高級。
びっくりしたのは、構成の組み立ての思い切りの良さ。
オープニングに登場するフィリップスの妻を演じるは、かなりの大物女優。
なのに扱いは完璧に、刺身の「つま」状態(笑)
あとで読むに、原作に多くあったこのへんのやり取りをバッサリとカットしたそう。
またラストシーンが安堵と緊張が混ざった秀逸な終わり方をするのだが、ここも監督の差配の妙が効いているとのこと。
これまた唸った、くわしくは書かないけど。
結論:今年のこういったサスペンスものでは、ピカ一。
基本、船長フィリップスと海賊ボスと闘いは「知力バトル」
瞬間瞬間に、出来るだけの知恵を絞り手を打ち、相手の切り返しを待つ。
このやり取りがスリリングかつ継続し繰り返され、緊迫感が高まっていく。
で一気にラストへ!
これを観る前は、ゼロ・グラビティもかなりのものだと思っていたけど。
あっちはCG使いまくり、で成立している、という点でハンデが?