ロイ・アンダーソン監督の特徴として ぱっと思い出すのは、絵画を思わせる「画角」
に加え、カメラを固定し、役者たちの演技を「冷徹に観察」する。
そして今作。
オープニングで、まず驚く。
3部作の最終話の今作では、まずこの冒頭で、3つの死、を淡々と並べる(汗)
家庭での事故、老婆の悲劇、公共の事故。
Oh, my god!!!!
思い出すに3部作中「愛おしき隣人」は鑑賞済だったが、それを大幅に凌駕する「毒ガス」ぶり。
これまでにないシュールな「毒ガス」エピソードが複数 加わっている!
「画角」「冷徹描写」に加え、強力な「毒ガス」攻撃数回およびミュージカル展開が加わった(写真)
この点で、過去にない 強力な印象が残る。
そういう点で、来年のアカデミー賞外国語映画賞 スウェーデン代表になったももうなづける。
そして「毒ガス」の一方、ホントに ぱっとしない人物の、ぱっとしない人生を、相変わらず 連発されまくる。
そうして鑑賞しているうちに起こる事。
=「自分の愚かさ」を許したくなる(笑)
いつまでも、ぼ~と鑑賞しつづけたい、不思議な感覚...
こういう磁力を持つ映画は珍しい(くね?)
このため本作こそ、劇場鑑賞向けかも。
結論:ロイ・アンダーソンの最高作。
北野 武氏 に観てもらって、「未だ未だオレもやるぜ!」と吠えてほしい。、そんな刺激作(笑)
P.S, 3部作で未見の「散歩する惑星」を、早々に鑑賞しよっと!
あっ 唯一残念だったのは、オリジナルタイトルの意味が日本タイトルからは全く理解できないこと。
作品上ではオープニング & エンディングに、その視点への言及があったような...