正直、ここまで面白いとは思わなんだ。
体育会系教師 vs 弟子 のバトル、という構造を聞いただけで、よくある予定調和の物語を想像していたので。
これでやっと、なぜアカデミー賞で5部門にノミネートされ、それも「作品賞」「脚色賞」含む、というのに、ナットク。
J・K・シモンズの助演男優賞は当然として!
物語についてはこれ以上触れるのは、ヤボだと思うので、ここでは違う話題に。
実は今作、ジャズ・ミュージシャンの菊池成孔氏が酷評している。
そこで当ブログのスタンス以下。
ジャズはこの映画で、あくまでも「ネタ」
この映画を音楽映画だと思い込んでしまうから、そんな落とし穴に落ちるのだ。
あくまでも「ドラマ」な映画なのだ!
また、「最高の音楽学校」で教えられる「ジャズ」とは白人主義的で権威主義の象徴、という指摘。
アメリカという国はまだまだ若く、しかもほんの50年前は差別が残っていた。
「現在」でさえ、やっと黒人大統領が誕生する一方で、警官の黒人蔑視傾向を減ずる方策を模索している過程。
音楽って、別に「最高の音楽学校」からだけ生まれるもんじゃないし、もっと自由なものじゃなかったっけ?
ジャズ関係者って、思ったより視野が狭いのね(笑)
最後に。
自分の体験を元に、監督・脚本を書いたデミアン・チャゼル 28才の次作は、どんなテーマになるのだろうか?
今からタノシミ!